義太夫
ぎだゆう
名詞
標準
gidayū (type of reciting used in the puppet theater)
文例 · 用例
三 文楽の義太夫を聞きながら気のついたことは、あの太夫の声の音色が義太夫の太棹の三味線の音色とぴったり適合していることである、ピアノ伴奏では困るのである。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(1)』 青空文庫
『あるとも、一昨日なんか骨膜炎の手術を受けた老人がね、義太夫を唸り出す騷ぎだつたよ‥‥‥』と、水島は相變らず冷靜な顏附で云つた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
辰さんは小声で義太夫を唸りながら、あらの始末をしている。
— 寺田寅彦 『嵐』 青空文庫
「あなたは、義太夫をおすきなの?
— 太宰治 『チャンス』 青空文庫
そして義太夫を習いに、女師匠のもとへ通ったのである。
— 太宰治 『服装に就いて』 青空文庫
この頃島の若いものと一しょに稽古をしている義太夫。
— 国木田独歩 『酒中日記』 青空文庫
舞台の右端から流れだす義太夫音楽の呼気がかからなければ決してあれだけの効果を生ずることはできないのはもちろんである。
— 寺田寅彦 『生ける人形』 青空文庫
百年の後には「金色夜叉」でも「不如帰」でもやはり古典になってしまうであろう、義太夫音楽でも時とともに少しずつその形式を進化させて行けば「モロッコ」や「街の灯」の浄瑠璃化も必ずしも不可能ではないであろう。
— 寺田寅彦 『生ける人形』 青空文庫