船中
せんちゅう
名詞
標準
on board a ship
文例 · 用例
二階の一室狭けれども今宵はゆるやかに寝るべしと思えば船中の窮屈さ蒸暑さにくらべて中々に心安かり。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
この時船中の食堂で卓を囲んで皿の肉をつついている人には船が進んでいようがいまいが何の痛痒も感ぜぬ、船が動けば皿の肉もそれを食っている自分自身もやはり一緒に動いて行くからだ。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
小学校や中学校で太陽系を説くのは丁度船中で船内の事のみを教えているようなものである。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
第五にごく近頃、ハンブルヒのシュリックという有名な造船家が大きな独楽を船中に取付け、これを迅速に回転すると横揺れがほとんど止まるという巧みな考えを出し、小形の船で実験したら非常に好結果を得たので更に目下エルベ、ヘリゴランド間通いの千トンくらいの客船に取付けるのを製造中だそうである。
— 寺田寅彦 『汽船の改良』 青空文庫
この船は砂の中へ深く埋れて引卸しの見込みはないが、幸いにその船中に備付けの発電機と一つの汽缶とが無事であったからそのままこれを利用し、海岸まで線を引いて市中を照らしているそうな。
— 寺田寅彦 『「万年筆」欄より』 青空文庫
しとしとと来た雨の夜泊の船中で、寝ねがてた苫の雫の音を聞いていると翁の胸はしきりに傷んだ。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
苫に当る雨音を聞きながら一夜を寝苦しく船中に明した。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
一八七三年のナイル旅行の船中で稿を起したのが、足かけ五年目に脱稿したのである。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
作例 · 標準
船中(せんちゅう)の生活は単調だが、それがかえって心を落ち着かせる。
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船中(せんちゅう)の宴会では、船乗りたちの陽気な歌声が響き渡った。
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嵐の夜、船中(せんちゅう)の人々は不安を感じながらも、船長を信じていた。
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