恩恵
おんけい
名詞頻度ランク #7483 · 青空 597 例
標準
grace
文例 · 用例
この辺の人が、セント・ジョルジ・ギルドの人たちのように、糸車を挽いて、木綿を手織って衣ているかどうかを知らないが、風呂の水も、雑用の水も、熔岩の下から湧く渓河から汲み上げて、富士の高根の雪解の水と雨水との恩恵の下に、等分に生きていることを思うと、富士の裾野の水々しさに、一倍の意義があると思われる。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
しかしながら山岳の雪は、ただその美観によって研究される価値あるばかりでなく、造山力を有する動作から言っても、雪それ自身の特立した状態から言っても、また生物を保護する恩恵から言っても、興味があるから、以下にこれを説く事にする。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
こっちから恩恵を施してやるのだという太々しい考は持たないまでも、老妓の好意を負担には感じられなかった。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
我々が平穏に、健全で、猶久しく彼のために記念祭を行ふやうに、神は我々に恩恵を垂れ給へ。
— DAS FAMILIENFEST 『祭日』 青空文庫
その結果として、自然の充分な恩恵を甘受すると同時に自然に対する反逆を断念し、自然に順応するための経験的知識を集収し蓄積することをつとめて来た。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
この事が彼らの不断の注意を自然の観察にふり向け、自然の命令に従順に服従することによってその厳罰を免れその恩恵を享有するように努力させる。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
それによって彼らは海の恩恵を受けつつ海の禍を避けることを学んでいるであろう。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
それでここではただ現在陸地測量部地形図の恩恵をこうむりながらそれを意識していない一般の読者に、そうした隠れた貢献者が一枚一枚の図葉の背後に存在することを指摘し注意を促すよりほかに道はない。
— 寺田寅彦 『地図をながめて』 青空文庫