恩顧
おんこ
名詞
標準
favour
文例 · 用例
死亡承諾書、私|儀永々|御恩顧の次第に有之候儘、御都合により、何時にても死亡|仕るべく候年月日フランドン畜舎内、ヨークシャイヤ、フランドン農学校長|殿 とこれだけのことだがね、」校長はもう云い出したので、一瀉千里にまくしかけた。
— 宮沢賢治 『フランドン農学校の豚』 青空文庫
徳川氏譜第恩顧の者は、多くは大録を與へられなかつた。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
最早某が心に懸かり候事|毫末も無之、ただただ老病にて相果て候が残念に有之、今年今月今日殊に御恩顧を蒙り候松向寺殿の十三回忌を待得候て、遅ればせに御跡を奉慕候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
長福寺の住職は比江山の恩顧を受けている者であった。
— 田中貢太郎 『八人みさきの話』 青空文庫
一意、旧藩主の恩顧と、永年奉仕して来た福岡市内各社の祭事能に関する責務を忘れず、一身を奉じつくして世を終った。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
徳川の天下となった後も、これらの郷士の子孫達は、豊臣の恩顧を想って敢て徳川幕府に仕うる事なく、山間漁村に隠れて出でようとはしなかったのである。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
これ等はこの島に隠れる事二十六年、熱心な伝道者であったが、嘗つては益田好次同様豊臣の恩顧を受けた者である。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
この時の戦いにこの浪士達が日頃の恩顧を報じて功を立てて居る。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫