利発
りはつ
形容動詞名詞
標準
clever
文例 · 用例
私が講義のあいまあいまに大学の裏門から公園へぶらぶら歩いて出ていって、その甘酒屋にちょいちょい立ち寄ったわけは、その店に十七歳の、菊という小柄で利発そうな、眼のすずしい女の子がいて、それの様が私の恋の相手によくよく似ていたからであった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
君、無智ゆえに信じるのか、それとも利発ゆえに信じるのか。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
しかし『永代蔵』中の一節に或る利発な商人が商売に必要なあらゆる経済ニュースを蒐集し記録して「洛中の重宝」となったことを誌した中に、「木薬屋呉服屋の若い者に長崎の様子を尋ね」という文句がある。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
誰々だって、そういいましたら、伊豆の伊八、四丁艪の甚太夫、鯰の勘七、縄抜の正太郎、飛乗の音吉、秋刀魚の竹蔵、むささびの三次、――あのこの人の声だったんです、私に奥様のことを教えましたのは、」 夫人はお鶴の記憶の可いのと、耳の敏い、利発さと、そのかくのごとき運命とに、ただ何となく慄然とした。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
娘の利発な思慮深い性質を充分信じていたので、その恋愛についても、危懼する必要は殆どないわけだったが、不運な想い出をもった母親にしてみれば、矢張り心もとなく思われたのであろう。
— 渡辺温 『或る母の話』 青空文庫
その娘がまたなかなかの別嬪の利発もので、十九の春に、村一番の働き者の電工夫を婿養子に取ったが、今は夫婦とも東京の会社につとめて月給を貰っているとか。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
――まず都へ上って年を経て、やがて国許へ立帰る侍が、大路の棟の鬼瓦を視めて、故郷に残いて、月日を過ごいた、女房の顔を思出で、絶て久しい可懐さに、あの鬼瓦がその顔に瓜二つじゃと申しての、声を放って泣くという――人は何とも思わねども、学問遊ばし利発な貴女じゃ、言わいでも分りましょう。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
子供の蝶造は利発に育ちました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
彼は幼い頃から利発な子供で、周囲の大人たちを驚かせるような発言をした。
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「あそこのお嬢さんは本当に利発そうで、将来が楽しみですね」
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利発な受け答えをする新入社員に、上司は大きな期待を寄せている。
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