母君
ははぎみ
名詞
標準
mother
文例 · 用例
と御声ひくゝ四壁を憚りて、口数すくなき伯母君が思し合はすることありてか、しみじみと諭し給ひき、我れ初めは一向夢の様に迷ひて何ごとゝも思ひ分かざりしが、漸々伯母君の詞するどく。
— 樋口一葉 『雪の日』 青空文庫
斯くまでに師は恋しかりしかど、夢さら此人を良人と呼びて、共に他郷の地を踏まんとは、かけても思ひ寄らざりしを、行方なしや迷ひ、窓の呉竹ふる雪に心|下折れて我れも人も、罪は誠の罪に成りぬ、我が故郷を離れしも我が伯母君を捨てたりしも、此雪の日の夢ぞかし。
— 樋口一葉 『雪の日』 青空文庫
ある家庭で歳末に令嬢二人母君から輪飾りに裏白とゆずり葉と御幣を結び付ける仕事を命ぜられて珍しく神妙にめったにはしない「うちの用」をしていた。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(1)』 青空文庫
一通りの挨拶終つて後、夫人は愛兒を麾くと、招かれて臆する色もなく私の膝許近く進み寄つた少年、年齡は八|歳、名は日出雄と呼ぶ由、清楚とした水兵風の洋服姿で、髮の房々とした、色のくつきりと白い、口元は父君の凛々しきに似、眼元は母君の清しきを其儘に、見るから可憐の少年。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
』と日出雄少年は眼をまん丸にして母君の優しき顏を仰ぐと、春枝夫人は默然として、其良君を見る。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
』と母君の纎手に依りすがると春枝夫人は凛々しとはいひ、女心のそゞろに哀を催して、愁然と見送る良人の行方、月は白晝のやうに明だが、小蒸※船の形は次第々々に朧になつて、殘る煙のみぞ長き名殘を留めた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
』とパツチリとした眼で母君の顏を見上げた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
』と少年は、今は夢の間、懷かしき父君母君に出逢つて居るのである。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
作例 · 標準
息子は遠く離れた故郷の母君を案じている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
武家の男は、母君に忠誠を誓うのが常であった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼は病床の母君の看病に当たっている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash