力無い
ちからない
形容詞
標準
feeble
文例 · 用例
いつも力無い咳をして、さうして顏色も惡く、朝起きて部屋の障子にはたきを掛け、帚で塵を掃き出すと、もう、ぐつたりして、あとは、一日一ぱい机の傍で寢たり起きたり何やら蠢動して、夕食をすますと、すぐ自分でさつさと蒲團を敷いて寢てしまふ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
昭青年は急いで川砂利の上へ飛び下り、娘の傍へ駈け寄って、抱き起しながら「どうしたのですか」 と訊くと、娘は力無い声で、昨日から食事をしないので饑えに疲れ、水でも一口飲もうと、やっと渚まで来たが、いつの間にか気が遠くなってしまったというのでした。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
その形小さく力無い鳥の家に参るといふのぢゃが、参るといふてもたゞ訪ねて参るでもなければ、遊びに参るでもないぢゃ、内に深く残忍の想を潜め、外又恐るべく悲しむべき夜叉相を浮べ、密やかに忍んで参ると斯う云ふことぢゃ。
— 宮沢賢治 『二十六夜』 青空文庫
その形小さく力無い鳥の家に参るというのじゃが、参るというてもただ訪ねて参るでもなければ、遊びに参るでもないじゃ、内に深く残忍の想を潜め、外又恐るべく悲しむべき夜叉相を浮べ、密やかに忍んで参ると斯う云うことじゃ。
— 宮沢賢治 『二十六夜』 青空文庫
いよいよ胸をくつろげて打診から聴診と進んで来るに従って、からだじゅうを駆けめぐっていた力無いたよりないくすぐったいような感じがいっそう強く鮮明になって来る。
— 寺田寅彦 『笑い』 青空文庫
夜通し眠らないような力無い鬱陶しい眼付をしてヒョロヒョロと巡回して歩く姿が、次第に村の者の眼に付くようになった。
— 夢野久作 『巡査辞職』 青空文庫
) 夫は、力無い声で笑い、「変るもんか。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
いつも力無い咳をして、さうして顔色も悪く、朝起きて部屋の障子にはたきを掛け、箒で塵を掃き出すと、もう、ぐつたりして、あとは、一日一ぱい机の傍で寝たり起きたり何やら蠢動して、夕食をすますと、すぐ自分でさつさと蒲団を引いて寝てしまふ。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
作例 · 標準
高熱で、彼の声は力無くか細かった。
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長い旅の終わりに、力無く座り込む彼の姿があった。
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敗戦のニュースを聞き、人々は力無くうなだれた。
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