義挙
ぎきょ
名詞
標準
noble undertaking
文例 · 用例
淫婦刺殺という折角の義挙も臆病な莫迦者の裏切によって失敗したと。
— 中島敦 『盈虚』 青空文庫
思うに彼を取巻く総ての雰囲気が、此の少年を、亡父の義挙を継ぐべき情熱へと駆り立てて行ったのであろう。
— 菊池寛 『四条畷の戦』 青空文庫
明治維新の初期を彩つた、各地の討幕反幕の行動を挙げると、井伊直弼の首を挙げた桜田事件、閣老安藤|対馬を要撃して傷けた坂下門事件、薩藩内部の同士討であるが、京都に、武装蜂起を企てた伏見寺田屋事件、中山忠光の大和義挙、澤宣嘉、平野国臣らの生野義挙、そして元治元年の禁門戦争(蛤御門の変)などがある。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
桜田事件、寺田屋事件、大和、生野義挙、蛤御門の変、水戸天狗党の擾乱――かう並べて考へてみると、それらの討幕テロの企てには共通した誤りがあつた。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
浮世の塩を踏まぬ身の気散じさ、腕押、坐相撲の噺、体操、音楽の噂、取締との議論、賄方征討の義挙から、試験の模様、落第の分疏に至るまで、凡そ偶然に懐に浮んだ事は、月足らずの水子思想、まだ完成ていなかろうがどうだろうがそんな事に頓着はない、訥弁ながらやたら無性に陳べ立てて返答などは更に聞ていぬ。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
越へて明治三十四年十二月に至り各地の有志約二千名親しく来りて沿岸被害民を慰問し、谷中川辺二村の人民亦許多の金品寄贈の義挙に接せり。
— 田中正造 『非常歎願書』 青空文庫
「義挙だな、これは」叔父はかなり酔っているようであった。
— 原民喜 『昔の店』 青空文庫
で慶安の義挙が破れ、正雪一味が殲滅されるや、その遺業を継ごうものと、ひそかに同志を集め出した。
— 国枝史郎 『猫の蚤とり武士』 青空文庫