瘢痕
はんこん
名詞
標準
scar
文例 · 用例
ベコニア、レッキスの一種に、これが人間の顔なら焼けどの瘢痕かと思われるような斑紋のあるのがある。
— 寺田寅彦 『藤棚の陰から』 青空文庫
その手の甲から腕の関節にかけて、二寸程の細長い瘢痕のあるのをぢつと見つめた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
その肋骨から背中へかけて痛々しい鞭の瘢痕が薄赤く又薄黒く引き散らされていた。
— 夢野久作 『あやかしの鼓』 青空文庫
そうして、その肉体は明らかに「強制的の結婚」によって蹂躙されていることが、その唇を隈取っている猿轡の瘢痕でも察しられるのでした。
— 夢野久作 『死後の恋』 青空文庫
こゝでは恐ろしい広い間の水の床が、生創を拵へたり、瘢痕を結んだりして、数千条の互に怒つて切り合ふ溝のやうになるかと思ふと、忽然痙攣状に砕けてしまふ。
— A DESCENT INTO THE MAELSTROM 『うづしほ』 青空文庫
父よ父よと、いはけなきまな子に呼ばれつゝ、その紅葉の如き手に虎鬚をよまるれば、三軍を叱※する鬼將軍の瘢痕ふかき頬にも、覺えずゑくぼはあふれなむ。
— 大町桂月 『日月喩』 青空文庫
「そうですねえ、一口にいうと私のこの傷ですよ」 K博士は、頸部の正面左側にある二|寸ばかりの瘢痕を指した。
— 小酒井不木 『遺伝』 青空文庫
「幽門の瘢痕は仕方がないもんだそうだね、時々サーッと音がするようだよ。
— 宮本百合子 『白い蚊帳』 青空文庫
作例 · 標準
事故で負った傷が治り、腕に大きな瘢痕が残った。
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手術の跡が目立たないよう、瘢痕の治療を受けている。
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古い建物の壁には、歴史を語るかのような瘢痕がいくつもあった。
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