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掠める

かすめる
動詞-一段動詞-他動詞
1
標準
to steal
文例 · 用例
草原をわたる風は物すごく鳴つて耳を掠める、雲の絶間絶間から見える者は山又山。
国木田独歩 湯ヶ原より 青空文庫
春の野路をガタ馬車が走る、野は菜の花が咲き亂れて居る、フワリ/\と生温い風が吹ゐて花の香が狹い窓から人の面を掠める、此時御者が陽氣な調子で喇叭を吹きたてる。
国木田独歩 湯ヶ原ゆき 青空文庫
若草を薙いで來る風が、得ならぬ春の香を送つて面を掠める
国木田独歩 畫の悲み 青空文庫
若草を薙いで来る風が、得ならぬ春の香を送って面を掠める
国木田独歩 画の悲み 青空文庫
わずかそうしたことすら彼には習慣的な反対――崖からの瞰下景に起こったであろう一つの変化がちらと心を掠めるのであった。
梶井基次郎 ある崖上の感情 青空文庫
その拍子に一挺の金|簪のような鋭い火線が、爆竹色に霧散して月の面を掠める煙の中に鋭くひらめいた。
岡本かの子 青空文庫
お涌は、何か、肉体のうちを掠めるむずむずしたような電気を感じ、残忍な征服慾を覚え、早くこの不安なものの動作を揉み潰してしまい度いような衝動にさえ駆られて、浴衣の両|袂を握ったまま、しっかり腕を組み合せ、唇を噛んで見入っていた。
岡本かの子 蝙蝠 青空文庫
その黒髪の船に垂れたのが、逆に上へ、ひょろひょろと頬を掠めると思うと――(今もおくれ毛が枕に乱れて)――身体が宙に浮くのであった。
泉鏡花 悪獣篇 青空文庫
作例 · 標準
授業中、彼はこっそり隣の席の友人のノートを掠めた
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パーティー会場で、誰にも気づかれずに、テーブルの上のカナッペを一つ掠めた
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彼女は、元カレのSNSを、感情が揺さぶられないようにと祈りながら、こっそり掠めて見ていた。
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2
標準
to deceive
作例 · 標準
その詐欺師は、甘い言葉で巧みに人々を掠め取っていた。
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「当選しました」というメールは、個人情報を掠め取るための詐欺だった。
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彼は、巧妙な話術で、同僚からアイデアを掠め取った。
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3
標準
to graze (in passing)
作例 · 標準
投じられた石は彼の耳たぶを掠めて飛んでいった。
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鷹が翼を広げて低く飛び、水面を掠めながら魚をさらっていった。
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バイクが歩道に乗り上げ、私の腕を掠めるように通り過ぎた。
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4
標準
to appear and quickly disappear (a thought, a smile, etc.)
作例 · 標準
「やはり彼が犯人かもしれない」という考えが一瞬頭を掠めた
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彼女の口元に、ほんの一瞬だけ微笑みが掠めた
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「もう逃げられない」という恐怖が心を掠め、足がすくんだ。
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5
標準
to do (something) while no one is looking
作例 · 標準
店番が席を外した隙に、男はレジの金を掠めた
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誰も見ていないと思って菓子を掠めたが、監視カメラに映っていた。
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彼は上司の目を盗んで接待費を少し掠めていたことが、後に発覚した。
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6
標準
to hint at
作例 · 標準
「そういう可能性もある」と言葉の端で危険性を掠めたが、誰も気づかなかった。
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彼女は別れを切り出す前に、何度かその話題を掠めるように口にした。
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報告書の末尾で問題点を掠める程度に触れたが、上層部には届かなかった。
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