歌境
かきょう
名詞
標準
mood of a poem
文例 · 用例
したがって彼の句には、どこか奈良朝時代の万葉歌境と共通するものがある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
この時から私の歌境は一転したやうに思ふ。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
この時代節の歌境は非常に冴えて、きびしく鋭く読者の心に迫る短歌を生んだ。
— 宮本百合子 『「土」と当時の写実文学』 青空文庫
この「河瀬尋め」あたりの観照の具合に、「浮びゆくらむ」と似たところがあるのは、この一群歌人相互の影響によって発育した歌境だかも知れない。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
「誰が田にか住む」の一句は、恋愛情調にかようものだが、民謡的な一般性を脱して個的な深みが加わって居り、この細みある感傷は前にも云ったように、家持に至って味われる万葉の新歌境なのである。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
この悲哀の情調も、恋愛などと相関した肉体に切なものでなく、もっと天然に投入した情調であるのも、人麿などになかった一つの歌境と謂うべきで、家持の作中でも注意すべきものである。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
これも家持の到り着いた一つの歌境であった。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
しかしはつきり自分自身でも歌境が一新したと思つたのは、その後数年経つてから「明星」廃刊のあとをうけて、森鴎外先生監修の下に「スバル」といふ雑誌が創刊されてからのことで、それに載せた八十七首から成る連作「夏のおもひで」がそれなのである。
— 吉井勇 『老境なるかな』 青空文庫
作例 · 標準
この詩の歌境は、冬の厳しさの中に静かな美しさを感じさせる。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の短歌は、独特の歌境で読み手の心に深く響く。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
作者の苦悩が色濃く反映された歌境に、思わず息をのんだ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
夏の終わりを惜しむような、もの悲しい歌境が全体を覆っていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash