花鏡
かきょう異読 はなのかがみ
名詞
標準
Mirror Held to the Flower (1424 treatise on noh theater, written by Zeami)
文例 · 用例
何らの必然性のない万花鏡のような変化は結局本質の空虚を意味する事にもなるのだが、まさか帝展はそうでもあるまい。
— 寺田寅彦 『帝展を見ざるの記』 青空文庫
清逸の心にある未練を残しつつその万花鏡のような花は跡形もなく消え失せた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
従つて其絵は万花鏡を覗く如く、活動写真を観た後の心象の如く、大顕微鏡下に水中の有機体を検する如く、雑多な印象が剪綵せられずに其儘並べられて居るが、印象には自ら強弱と明暗があるから、画家が故意に求めずして一幀の上に核心となる印象と縁暈となる印象とが出来て居る。
— 與謝野寛、與謝野晶子 『巴里より』 青空文庫
また鏡の形は唐の時代頃までは多く圓い鏡でありまして、あの花瓣のように周圍が切れてゐる八稜鏡とか八花鏡といふ形の鏡は、まったく唐の時代になつて初めて出來たものであり、また柄のついた鏡や四角な鏡も、唐や宋以後のものであります。
— 濱田青陵 『博物館』 青空文庫
デッサンはちがうけど、帯はマアベルのゴブランで、帯止は沈香の花鏡の透彫りというのは、いったいどういうことなんでしょう……へんだわどころの話ですか。
— 久生十蘭 『猪鹿蝶』 青空文庫
これは支那の書物の『秘伝花鏡』に出ている。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫
ハナタデ一名アカノマンマ(誤称イヌタデ)ヤブタデ(誤称ハナタデ)イヌタデ 元来|蓼はその味の辛いのが本領であって、『秘伝花鏡』にも「蓼ハ辛草也」とある。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
さればこそ陳※子の『秘伝花鏡』にも秋海棠の条下に「秋色中ノ第一ト為ス――花ノ嬌冶柔媚、真ニ美人ノ粧ニ倦ムニ同ジ」と賞讃して書き「又俗ニ伝フ、昔女子アリ人ヲ懐テ至ラズ、涕涙地ニ洒ギ遂ニ此花ヲ生ズ、故ニ色嬌トシテ女ノ面ノ如シ、名ヅケテ断腸花ト為ス」とも書いてある。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
作例 · 標準
世阿弥が著した『花鏡』は、能楽の奥義を伝える貴重な文献だ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
能の「秘すれば花」の思想は、『花鏡』の中で詳しく説かれている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼は『花鏡』に記された教えを実践し、当代随一の能役者となった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
『花鏡』を読むと、舞台芸術としての能の深遠さに改めて気づかされる。
幻辭AI · gemini-2.5-flash