汗顔
かんがん
形容動詞名詞
標準
ashamed
文例 · 用例
むかしの私だったら、この種の原稿の依頼に対しては汗顔平伏して御辞退申し上げるに違いないのであるが、このごろの私は少し変った。
— 太宰治 『芸術ぎらい』 青空文庫
しかも、更に赤面汗顔に価いしたのは、いよいよとなると、ただ黙々とやるだけでは芸がない、雅びた文句の数え歌に合わせてやるとて、石川五右衛門の洒落た名乗り文句をもじって、「一に石川で」で一人。
— 織田作之助 『猿飛佐助』 青空文庫
かくの如き主意にて作り申候忽卒の際とて語句のみるべきなきは汗顔のいたりに候。
— 長塚節 『長塚節歌集 中』 青空文庫
(若い頃の或る時期には、全く後から考えると汗顔のほかは無い・未熟な精神的擬態を採ることがあるものだ。
— 中島敦 『斗南先生』 青空文庫
しかし、目次を一見して、若い時分の汗顔もののエッセイだけは、どうしても削って貰わねばならぬと思う。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
多少は読んだのだつたかも知れませんが、何も彼も濛つとしてゐてとりとめがありません、斯んな近事を誌すこと誠に汗顔の至りでありますが、何卒悪からず御諒察の程願ひます。
— 牧野信一 『今年の文壇を回顧する』 青空文庫
そして、わたしは汗顔の至りながら、それらの評論方面のことは今日まで何一つ読んで居らず、創作の側では、読んだ範囲では歴然たる浪曼派の作品を見出し難かつた。
— 牧野信一 『浪曼的月評』 青空文庫
葛西氏は屡々酒間に余をとらへて、君は滝田氏の末子なりきと云々されたるが、まことに今やその感も深く、五十周年の末席に列する栄を得たるは内に欣快の情を禁じ得ざるも、近来の吾上を省れば汗顔の至りなり。
— 牧野信一 『好色夢』 青空文庫
作例 · 標準
皆の前で発表を間違え、汗顔の至りだったが、何とか最後までやり遂げた。
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自分の至らなさを指摘され、汗顔の思いで顔を上げられなかった。
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思わぬ失態を演じてしまい、汗顔の面持ちでその場を後にした。
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