旧族
きゅうぞく
名詞
標準
ancient clan
文例 · 用例
中臣の一部、藤原に居たものが、藤原を氏名として、複姓としての特定の神、其氏神・郷土々着の神等を祀つた様に、又、旧族大春日氏の氏族の中心たる氏上が、時々に交替して、その都度、其族長の祀る神を拝する例だつたらしいのを見ても、村及び氏族に隆替があり、中心が常に動いてゐたことが思はれる。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
宮廷祝詞と似たものが、地方の大社・旧族の間にもあつたには違ひないが、凡は亡び、其なごりだと称するものも、偽作の疑ひの濃いものが多い。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
地方の旧族及び、その伝説において祀つて来た大社々々には、宮廷の大祭毎に官幣が頒たれ、又古くから宮廷において、其社を対象とする祭りが行はれてゐたとすれば、祭りの詞章は、宮廷を出て、その社でも唱へられるのである。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
列座の人々が、宮廷に侍る皇族・官吏などの場合と、地方の旧族の代表者を意味する大社の神職――神主・祝部――であることとの区別があるだけである。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
唯其が次第に熟達して、個々の旧族固有の方法と、其に呪物が分化し、各其伝統と効験を誇るやうになり、鎮魂術は成立したのである。
— 折口信夫 『日本文学の発生』 青空文庫
志斐ノ姥が藤氏の語部の一人であるやうに、此も亦、この当麻の村の旧族、当麻ノ真人の氏の語部だつたのである。
— ――初稿版―― 『死者の書』 青空文庫
其数朝の間に、旧族の屋敷は段々、家構へが整うて行つた。
— ――初稿版―― 『死者の書』 青空文庫
志斐老女が、藤氏の語部の一人であるやうに、此も亦、この当麻の村の旧族、当麻真人の「氏の語部」、亡び残りの一人であつたのである。
— 折口信夫 『死者の書』 青空文庫
作例 · 標準
彼は都落ちした旧族の末裔でありながら、誇り高く清貧な暮らしを続けている。
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「あの一帯の土地は、もともと地元の旧族である佐藤家が所有していたものなんだ」
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権力争いに敗れた旧族の中には、名前を変えて市井に紛れ込み、生き延びた者もいたという。
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近代以降、特権を失った旧族の多くは、新たな産業に活路を見出すか、没落の道を辿った。
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