右眼
うがん
名詞
標準
right eye
文例 · 用例
旭の光輝に照らされたる、人形の瞳は玲瓏と人を射て、右眼、得三の死体を見て瞑するがごとく、左眼泰助を迎えて謝するがごとし。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
たとえば、古エジプトの神ホルスは、日を右眼とし、月を左眼とし、その眼力能く神敵たる巨蛇アペプを剄る。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
馬琴が右眼に故障を生じたのは天保四年六十七歳の八、九月頃からであったが、その時はもとより疼痛を伴わなかったのであろう、余り問題としなかったらしい。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
が、既に右眼の視力を奪われたからには、霜を踏んで堅氷到るで、左眼もまたいつ同じ運命に襲われるかも計り難いのは予期されるので、決して無関心ではいられなかったろう。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
その頃はマダ右眼の失明がさしたる障碍を与えなかったらしいのは、例えば岩崎文庫所蔵の未刊|藁本『禽鏡』の(本文は失明以前の筆写であっても)失明の翌年の天保五年秋と明記した自筆の識語を見ても解る。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
筆力が雄健で毫も窘渋の痕が見えないのは右眼の失明が何ら累をなさなかったのであろう。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
医者の不養生というほどでもなかったろうが、平生頑健な上に右眼を失ってもさして不自由しなかったので、一つはその頃は碌な町医者がなかったからであろう、碌な手当もしないで棄て置いたらしい。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
右眼が明を失ったのは九輯に差掛った頃からであるが、馬琴は著書の楮余に私事を洩らす事が少なくないに拘わらず、一眼だけを不自由した初期は愚か両眼共に視力を失ってしまってからも眼の事は一言もいわなかった。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
作例 · 標準
例句