介馬
かいば
名詞
標準
armored horse
文例 · 用例
」 私は、その柳村の出端れで厄介馬を若者に渡す内意だつたが、この憎い畜生の多くの悪癖中の悪癖とも云ふべきは、左程に鈍重な性質でありながら、乗手の心を食つてゐて稍ともすれば鼻の先で嘲る如き横意地を示すのである。
— 「吾が昆虫採集記」の一節 『夜見の巻』 青空文庫
是に於て、革命軍の武威、遠く上野、信濃、越後、越中、能登、加賀、越前を風靡し、七州の豪傑、嘯集して其旗下に投じ、剣槊霜の如くにして介馬数万、意気堂々として已に平氏政府を呑めり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
既に青天白日、何等の不忠なきを信ず、彼が刀戟介馬法住寺殿を囲みて法皇を驚かせまゐらせたる、豈偶然ならずとせむや。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
」 向うの葵の花壇から悪魔が小さな蛙にばけて、ベートーベンの着たような青いフロックコートを羽織りそれに新月よりもけだかいばら娘に仕立てた自分の弟子の手を引いて、大変あわてた風をしてやって来たのです。
— 宮沢賢治 『ひのきとひなげし』 青空文庫
「ただ私の馬のかいばさえいただきませば、給料なぞは下さらなくともたくさんです。
— 鈴木三重吉 『黄金鳥』 青空文庫
喉の痛さを覚へたので私は傍らの水桶をとりあげると、それはドリアンのかいば水だ!
— 牧野信一 『酒盗人』 青空文庫
うごかすきかいばかりのこっていても、なにも役にたたんじゃないか。
— 海野十三 『電気鳩』 青空文庫
「父さん柏原といふところへ來たよ」「柏原と書いて、(かいばら)か。
— 島崎藤村 『山陰土産』 青空文庫