渦
うず
名詞頻度ランク #12790 · 青空 1809 例
標準
whirlpool
文例 · 用例
たいていの店は早く仕舞って、寂れた町に渦巻き立つ砂ほこりの中を小きざみに行く後姿が非常に心細げに見えた。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
木枯しが森川町の方から大学の前を渦巻いて来る度に、店ごとの瓦斯燈が寒そうに溜息をする。
— 寺田寅彦 『まじょりか皿』 青空文庫
わいだめもない世の渦の中に彼女は賢くつつましく生きてゐる。
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
あまりにわいだめもない世の渦のために、折に心が弱り、弱々しく躁ぎはするが、而もなほ、最後の品位をなくしはしない彼女は美しい、そして賢い!
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
上り初めると蝶ヶ岳が見える、この山もそれに続く熊村岳(宛字)も、谷から渦まき※る飛沫のような霧に、次第に包まれて来る、足許には白花石楠花や、白山一華の白いのが、うす明るく砂の上に映っている。
— 小島烏水 『槍ヶ岳第三回登山』 青空文庫
次第に、谷が蹙って来る、水は、大石の下に渦を巻く。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
霧はフツ、フツと渦巻く、偃松に白く絡んで、火事場の烟でも立つように、虚空を迷っている、天幕の屋根の筋目から仰ぐと、暗灰色の虚空が壁のように狭くなって、鼻の先に突っ立っている、雨と知りながらも、手を天幕の外へ出すと、壁から浸染み出る小雨に、五本の指が冷やりとする、眼がやっと醒める。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
この附近は偃松の原でなければ、暗礁のような岩角が立っていて、高山植物が点じている、なお北岳を見ていると、東の谷、西の谷、北の谷から霧が吹いて来て、その裾は深谷の方に布きながら、頂上を匝ぐって、渦を巻いている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
渦(うず)とは、流体やそれに類する物体が回転して発生する螺旋状のパターンのこと。渦巻き(うずまき)などとも言う。
出典: 渦 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0