隈なく
くまなく
副詞
標準
all over
文例 · 用例
それぞれ分割が、殘る隈なくすんだあとで、詩人がのつそりやつて來た。
— 太宰治 『諸君の位置』 青空文庫
科学のどこを掘り返しても「不可不」は出て来ないし、その縄張りの中を隈なく捜しても「神」は居ない。
— 寺田寅彦 『文学の中の科学的要素』 青空文庫
そこで今この種板の面に接近して針のようなものを万遍なく動かし、針の尖端が板の全面を隈なく通過するようにする。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
すくなくとも彼だけの洞窟では壁の裏側に這つてる小蟲や、空氣の濕つぽい臭ひまで、殘る隈なく觸覺してゐる。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に就いて』 青空文庫
※最後の日の窓に身を傾けてゐたお前の姿を目のあたりに見ながらだつた、私がわが身の深淵を隈なく知つて、それをはじめてわが物となしたのは。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『窓』 青空文庫
月は中天に懸ていて、南から北へと通った此町を隈なく照らして、森としている。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
町中を水量たっぷりの澄んだ小川が、それこそ蜘蛛の巣のように縦横無尽に残る隈なく駈けめぐり、清冽の流れの底には水藻が青々と生えて居て、家々の庭先を流れ、縁の下をくぐり、台所の岸をちゃぷちゃぷ洗い流れて、三島の人は台所に座ったままで清潔なお洗濯が出来るのでした。
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
日光とか碓氷とか、天下の名所はともかく、武蔵野のような広い平原の林が隈なく染まって、日の西に傾くとともに一面の火花を放つというも特異の美観ではあるまいか。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
作例 · 標準
警察は事件現場の周辺を隈なく捜索したが、証拠品が見つからなかった。
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祖母は失くした指針を探して、タンスの裏から畳の隙間まで隈なく調べている。
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大掃除の日は、普段は手の届かない棚の上まで隈なく雑巾がけをする。
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標準
brightly
作例 · 標準
満月の夜、冴え渡る月光が地上の隅々までを隈なく照らし出していた。
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スタジアムの照明が点灯すると、夜のグラウンドが昼間のように隈なく明るくなった。
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雲ひとつない快晴の空から、太陽の光が新緑の山々を隈なく照らしている。
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