亡兄
ぼうけい
名詞
標準
one's deceased elder brother
文例 · 用例
」というのは亡兄の遺作(へんな仏像)に亡兄みずから附したる名前であって、その青色の二尺くらいの高さの仏像は、いま私の部屋の隅に置いて在るが、亡兄、二十七歳、最後の作品である。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
しかも亡兄のかたみの鼠色の縞の着物を着て寝て居る。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
私の庭には、たつた一本あるばかり、それもさう大して大きいのではないが、亡兄の遺愛の樹であるので、私は大事にした。
— 田山録弥 『中秋の頃』 青空文庫
そして今、恐らくは人並みはづれた喫烟からだらうと思はれる馬場君の妙にくすぶつた、其の生活や年齢から見ても少しやつれ過ぎた顔を見ながら、ふといつか馬場君が話した其の亡兄の遺言と云ふのを思ひ出した。
— 大杉栄 『遺言』 青空文庫
この金で、田辺家は亡兄の一周忌をすませ、田辺龍子という名は、その時代の若い婦人たちの目を見はらせ、若い婦人たちの間に女流作家志望の熱をまき起す刺戟となったのであった。
— 宮本百合子 『婦人と文学』 青空文庫
ところがどういふわけだか近頃になつてますますそれがほしくなつたけれど、今更先の知れた身で大金を出すのも余り馬鹿々々しいので仕方なしに在り来りの十銭か十五銭の硯ですましてゐると、碧梧桐がその亡兄|黄塔の硯を持つて来て貸してくれた。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
是は亡兄画策の功程が一歩を進むることを得たのだと云ふことである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
亡兄榛軒の柏軒を幕府に薦めた志は此に始て酬いられたのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、幼い頃に亡くした亡兄の思い出を胸に生きてきた。
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祖母は、亡兄の写真を見るたびに、懐かしそうに目を細めた。
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物語の語り手は、亡兄との絆を深く感じている。
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