憂世
ゆうせい
名詞
標準
worrying about world conditions
文例 · 用例
此も亦愛民憂世の念、おのずから此に至るというべし。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
この生活苦と、仁義、公儀の八釜しい憂世を三分五厘に洒落飛ばし、上は国政の不満から、下は閨中の悶々事に到るまで、他愛もなく笑い散らして死中に活あり、活中死あり、枯木に花を咲かせ、死馬に放屁せしむる底の活策略の縦横|無礙なものがなくては、博多仁輪加の軽妙さが生きて来ないのである。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
されどその頃の妾は憂世愛国の女志士として、人も容されき、妾も許しき。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
何卒余所ながらも承はり度存上候は、長々|御信も無く居らせられ候|御前様の是迄如何に御過し被遊候や、さぞかし暴き憂世の波に一方ならぬ御艱難を遊し候事と、思ふも可恐きやうに存上候を、ようもようも御めでたう御障無う居らせられ、悲き中にも私の喜は是一つに御座候。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
苦しき憂世にたつき求むとて、心にもあらぬ事を忍びたるも幾度ぞや。
— 大町桂月 『杉田の一夜』 青空文庫
定めとてもない漂泊の旅に転々として憂世をかこち勝ちな御面師が、次第に自分の名前にまでも呪詛を覚えたといふのが、漠然ながら私も同感されて見ると、私は彼との悪縁が今更の如く嗟嘆されたりした。
— 牧野信一 『鬼涙村』 青空文庫
また彼が、憂世を喞つて悲しんでも、同情も寄せられぬのを久良は切ながつた。
— 牧野信一 『木枯の吹くころ』 青空文庫
俺の声を聞くと、誰しも憂世に在る思ひを忘れて、長閑な春の小川を降る夢心地に誘はれると閑吉や五郎が云ふんだが、その分ぢや酒の酔が倍になつて帰り途が危なからうぜ。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
作例 · 標準
彼は憂世の念に駆られ、社会の行く末を案じていた。
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芸術家は、憂世の情を作品に込めることがある。
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乱世においては、多くの人々が憂世の思いを抱いた。
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