憫笑
びんしょう
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
smiling with pity
文例 · 用例
実に憫笑すべき小人根性ながら、此根性は武侠主義の敵なり、国家大発展の妨害者なり彼等は国家を愛するよりも、先づ金銭を愛し妻子を愛さん事を思ふ。
— 押川春浪 『警戒すべき日本』 青空文庫
』『よし……』ドリアンは憫笑を浮かべながら黙って紙片に何事かを書いて、それをアランに渡した。
— The Portrate of Dorian Gray 『絵姿』 青空文庫
」女は、私の野暮を憫笑するように、くすと笑って馬鹿|叮嚀にお辞儀をした。
— 太宰治 『佐渡』 青空文庫
だがしかし一方では、こうした性急の詩人たちが、客観主義者によって憫笑されてる。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
私は今年のお正月、或る文芸雑誌に「黄村先生言行録」と題して先生が山椒魚に熱中して大損をした時の事を報告し、世の賢者たちに、なんだ、ばかばかしいと顰蹙せられて、私自身も何だか大損をしたような気さえしたのであるが、このたびの先生の花吹雪格闘事件もまた、世の賢者たちに或いは憫笑せられるかも知れない。
— 太宰治 『花吹雪』 青空文庫
読むとしても、主人公の醜態を行っている描写の箇所だけを、憫笑を以て拾い上げて、大いに呆れて人に語り、郷里の恥として罵倒、嘲笑しているくらいのところであろう。
— 太宰治 『善蔵を思う』 青空文庫
私の蟹田町政に就いての出しやばりの質問は、くろうとの町会議員の憫笑を招来しただけの馬鹿らしい結果に終つた。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
フィクションを、この国には、いっそうその傾向が強いのではないかと思われるのであるが、どこの国の人でも、昔から、それを作者の醜聞として信じ込み、上品ぶって非難、憫笑する悪癖がある。
— 太宰治 『春の盗賊』 青空文庫
作例 · 標準
権力に執着する男の哀れな末路を、彼は冷ややかな憫笑をもって見送った。
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根拠のない自信に溢れた若者の主張を、老学者は鼻で憫笑した。
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「ふふっ、そんな子供騙しに引っかかるなんて」と、彼女は憫笑を浮かべた。
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