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私権

しけん
名詞
1
標準
private right
文例 · 用例
即ち我が徳義を円満無欠の位に定め、一身の尊きこと玉璧もただならず、これを犯さるるは、あたかも夜光の璧に瑕瑾を生ずるが如き心地して、片時も注意を怠ることなく、穎敏に自ら衛りて、始めて私権を全うするの場合に至るべし。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
されば今、私権を保護するは全く法律上の事にして、徳義には縁なきものの如くに見ゆれども、元これを保護せんとするの思想は、円満無欠なる我が身に疵つくるを嫌うの一念より生ずるものなれば、いやしくも内に自ら省みて疚しきものあるにおいては、その思想の発達、決して十分なるを得べからず。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
私徳を修めて身を潔清の位に置くと、私権を張りて節を屈せざると、二者その趣を殊にするが如くなれども、根本の元素は同一にして、私徳私権|相関し、徳は権の質なりというべし。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
試みにこれを歴史に徴するに、義気|凜然として威武も屈する能わず富貴も誘う能わず、自ら私権を保護して鉄石の如くなる士人は、その家に居るや必ず優しくして情に厚き人物ならざるはなし。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
いかなる場合にも放蕩無情、家を知らざるの軽薄児が、能く私権のために節を守りて義を全うしたるの例は、我輩の未だ聞かざる所なり。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
往古、我が王朝の次第に衰勢に傾きたるも、在朝の群臣、その内行を慎まずして私徳を軽んじ、内にこれを軽んじて外に公徳の大義を忘れ、その終局は一身の私権、戸外の公権をも併せて失い尽したるものならんのみ。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
されば今日の政治家が政事に熱心するも、単に自身一時の富貴のためにあらず、天下後世のために、国民の私権を張り公権を伸ばすの道を開かんとするの趣意にこそあれば、後の世の政治社会に宜しからざる先例を遺すは、必ず不本意なることならん。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
その士気の凜然として、私に屈せず公に枉げず、私徳私権、公徳公権、内に脩まりて外に発し、内国の秩序、斉然巍然として、その余光を四方に燿かすも決して偶然にあらず。
福沢諭吉 日本男子論 青空文庫
作例 · 標準
公共の利益のためであっても、個人の私権を不当に制限することはできない。
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民法は私権の享受および行使について規定している。
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著作権は法律によって保護される重要な私権の一つだ。
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ウィキペディア

私権(しけん)とは、私法関係における権利である。公権と対比される。 日本法上、私権を享有することのできる能力を権利能力といい、その主体を人という。

出典: 私権 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0