笈
きゅう
名詞頻度ランク #16164 · 青空 192 例
標準
box carried on one's back to store books
文例 · 用例
薄い髪の、かじかんだお盥結びで、襟へ手拭を巻いて居る、……汚い笈摺ばかりを背にして、白木綿の脚絆、褄端折して、草鞋穿なのが、ずつと身を退いて、トあとびしやりをした駅員のあとへ、しよんぼりと立つて、饂飩へ顔を突込むだ。
— 泉鏡太郎 『銀鼎』 青空文庫
「鸚鵡石」という不思議な現象の記事を、※軒小録、提醒紀談、笈埃随筆等で散見する。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
笈埃随筆では「この地は神跡だから仏具を忌むので、それで鉦や鈴は響かぬ」という説に対し、そんなばかな事はないと抗弁し「それならば念仏や題目を唱えても反響しないはずだのに、反響するではないか」などという議論があり、結局|五行説か何かへ持って行って無理に故事つけているところがおもしろい。
— 寺田寅彦 『化け物の進化』 青空文庫
」 と、網の目の細い戸を、一、二寸開けたと思うと、がっちりと支えたのは、亀井六郎が所持と札を打った笈であった。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
……よし、それはこの笈にてはあらずとも。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
「アイ、笈摺もな、兩親のある子やゆゑ兩方は茜染……」の一段になつて、予も始めて、はつと幻想の世界に落ち込んだやうな心持がした。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
今迄概念的に味はつて居た十郎兵衞住家の悲劇も、兩親があるから笈摺の兩縁が茜染だといふ特殊の事實の描寫が、阿片のやうに瞬間的に予の自覺を濁らしたと見える。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
それから「からげも解かず、笈摺も掛けたなり」と云ふ處で、また小さいシヨツクを感じた。
— 木下杢太郎 『京阪聞見録』 青空文庫
作例 · 標準
若き書生は重い笈を背負い、山奥に住む隠者の師を訪ねて険しい峠道を進んだ。
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笈の中には、彼が十年以上の歳月をかけて写し取った貴重な経典の数々が詰め込まれている。
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「この笈、中身の書物が詰まっていて、見た目以上に肩に食い込むなあ。」
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標準
wooden box carried on one's back to store items for a pilgrimage
作例 · 標準
白装束の修験者が、錫杖の音を響かせながら笈を背に急峻な山道を越えていく。
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笈には、長い巡礼の旅に必要な最低限の仏具や着替えが、整然と収められていた。
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長旅の末、彼の笈の角は擦り切れ、幾多の霊場を巡った証として深い風合いを帯びている。
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