空虚
くうきょ
名詞形容動詞頻度ランク #17621 · 青空 2071 例
標準
emptiness
文例 · 用例
その中間はすつかりの空虚であつた。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
彼の生活は、今や空虚な狂熱や、耽美的な情緒に惑溺する時代を通り越した。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
お稲荷さまを拝んでしまったあとの空虚を知らない。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
それが血のように赤く鮮明に印象されることは、心の傷いた空虚の影に、悔恨の痛みを抱きながらも、悲壮な敗北の意気を感じさせずにいなかったろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そうしてなんとなく空虚と倦怠を感じると同時に妙な精神の不安が頭をもたげて来る。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
ただそれはものの空虚なための静かさでなくて、ものの充実しきった時の不思議な静かさである。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
寂しさは、人の心の空虚を占領した。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
一行の汽車は、箱根|火山彙を仰ぎ見て、酒匂川の上流に沿い、火山灰や、砂礫の堆積する駿河|小山から、御殿場を通り越したとき、富士は、どんより曇った、重苦しい水蒸気に呑まれて、物ありげな空虚を天の一方に残しているばかり。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
標準
inanity