陽春
ようしゅん
名詞
標準
spring
文例 · 用例
春水や四条五条の橋の下 この句を読んで聯想するのは、唐詩選にある劉廷芝の詩「天津橋下陽春水。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
陽春の日に、蒲公英の咲く長堤を逍遥するのは、蕪村の最も好んだリリシズムであるが、しかも都会の旗亭につとめて、春情学び得たる浪花風流の少女と道連れになり、喃々戯語を交して春光の下を歩いた記憶は、蕪村にとって永く忘れられないイメージだったろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
白柳が枝をたれて、陽春の長閑かな水が、橋の下をいういうと流れてゐる。
— ――詩壇の議論家に捧ぐ―― 『橋上』 青空文庫
陽春ああ、春は遠くからけぶつて来る、ぽつくりふくらんだ柳の芽のしたに、やさしいくちびるをさしよせ、をとめのくちづけを吸ひこみたさに、春は遠くからごむ輪のくるまにのつて来る。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
○長命寺の下、牛の御前祠の地先あたりは水|特に深くして、いはゆる○墨田の長堤もまた直に水を臨むをもて、陽春三月の頃は水の洋たると互に相映発して、絶好の画趣と詩興とを生ず。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
そこに乞食が一人、いつ見ても同じ所で陽春の日光に浴しながらしらみをとっていた。
— 寺田寅彦 『蒸発皿』 青空文庫
落花紛々の陽春なり。
— 太宰治 『花吹雪』 青空文庫
このたびのまことに無分別の遁世、何卒あわれと思召し、富籤と観音像と、それから色紙の事お忘れなく、昔の遊び仲間の方々にもよろしくお伝え下され、陽春の頃には、いちど皆様そろって吉野へ御来駕のほど、ひたすら御待ち申し上げます。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
作例 · 標準
陽春の候、皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
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陽春の穏やかな日差しが、庭の花々を優しく照らしている。
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今年は陽春が早く訪れ、桜の開花も例年より早いと予想されている。
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