面影
おもかげ
名詞頻度ランク #16517 · 青空 1945 例
標準
face
文例 · 用例
後に彼はアドリンが出家して死んだと聞いたが、その面影は彼に残つて生きつづけ、其後彼は他の女を愛したが、それはかのアドリンの化身としてであつた。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
それがもうみんなとうの昔に故人になったしまって、それらの記念すべき諸|国手の面影も今ではもう朧気な追憶の霧の中に消えかかっている。
— 寺田寅彦 『追憶の医師達』 青空文庫
家族一同の写真を送ってくれたが、四十年前の亀さんの面影が今日でもそっくりそのままに残っているのであった。
— 寺田寅彦 『重兵衛さんの一家』 青空文庫
殺風景な病室の粗末な寝台の上で最期の息を引いた人の面影を忘れたのでもない、秋雨のふる日に焼場へ行った時の佗しい光景を思い起さぬでもないが、今の平一の心持にはそれが丁度覚めたばかりの宵の悪夢のように思われるのである。
— 寺田寅彦 『障子の落書』 青空文庫
肺炎は容易ならぬ病気だと思うと、姪の美しく熱にほてった、いまわの面影がありあり見える。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
争われぬ母の面影がこの無邪気な顔のどこかのすみからチラリとのぞいて、うすれかかった昔の記憶を呼び返す。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
そこからは腰の痛みの軽い日は、杖に縋りながらでも、笠寺観音から、あの附近に断続して残っている低い家並に松株が挟まっている旧街道の面影を尋ねて歩いた。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
それで私は有り合せの手近な材料から知り得られるだけの事をここに書き並べて、この学者の面影を朧気にでも紹介してみたいと思うのである。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
vestige
作例 · 標準
例句