棕櫚
しゅろ異読 すろ・シュロ
名詞多音語
標準
Chinese windmill palm (Trachycarpus fortunei)
文例 · 用例
船体を白く塗つてゐないから、白鳥とは見えないが、又鰭を振る魚とも見えない、船の長さ七間半、幅四尺、深さ三尺ぐらゐで、両方の舷側には、小さな穴を明け、棕櫚繩で、長さ九尺ぐらゐもあらうかといふ樫製の櫂を、左右に二挺結びつけてある、櫂の折れ目に鉄環でツギをあてたのもある。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
金棕櫚織の襟飾に手がかかる。
— 岡本かの子 『街頭』 青空文庫
しかし四家フユ子は英介氏の腕輪のなかに障害馬のように飛こむと、棕櫚の毛皮のような髪の毛を乱雑にカールした黄色い額の波打際を仰向けにして、ずるそうに彼にわらいかけた。
— 吉行エイスケ 『職業婦人気質』 青空文庫
トその壁の上を窓から覗いて、風にも雨にも、ばさばさと髪を揺って、団扇の骨ばかりな顔を出す……隣の空地の棕櫚の樹が、その夜は妙に寂として気勢も聞えぬ。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
その跫音より、鼠の駈ける音が激しく、棕櫚の骨がばさりと覗いて、其処に、手絡の影もない。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
」 と祖母も莞爾して、嫁の記念を取返す、二度目の外出はいそいそするのに、手を曳かれて、キチンと小口を揃えて置いた、あと三冊の兄弟を、父の膝許に残しながら、出しなに、台所を竊と覗くと、灯は棕櫚の葉風に自から消えたと覚しく……真の暗がりに、もう何んにも見えなかった。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
樫、梅、橙などの庭木の門の上に黒い影を落としていて、門の内には棕櫚の二、三本、その扇めいた太い葉が風にあおられながらぴかぴかと輝っている。
— 国木田独歩 『河霧』 青空文庫
菩提樹、椰子、棕櫚、雑草など、これを大方|覆う。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
作例 · 標準
日本庭園には、涼しげな**棕櫚**が植えられていた。
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**棕櫚**の葉は、昔からほうきや籠を作るのに使われてきた。
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「わあ、このお庭、**棕櫚**があって南国みたいだね!」と観光客は喜んだ。
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