危局
ききょく
名詞
標準
crisis
文例 · 用例
その女はやがて――そのままで推移せば男のために締め殺されて、枯草の上に身を横たえなければならないのであったが、運命のくすしき足取は、女の生命を危局の寸前に救った。
— 海野十三 『鞄らしくない鞄』 青空文庫
「時の危局を未然に察し、事にあたってうろたえなきよう、日ごろにおいて、主君に忠言を呈し、誤りあれば、面を冒しても諫言をすすめ参らすは、臣の勤めであり、わけて家老の職分と存ずる。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
「どこへ行く」 この危局をいかに処すか。
— 吉川英治 『黒田如水』 青空文庫
のみならず行詰まると、「では、ぜひもない儀」 と、まま物別れになりそうな危局にさえ度々落ちかけた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
虎口 一時は決裂のほかあるまいかのような危局を孕んだ清洲会議も、二つの重大懸案が、ともかく議決されたので、あとの小問題は、一瀉千里に片づいた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
一時は“すわ大事”と危局の感に迫られた面々も、立ちどころに、「この勝ち軍に、後に置き残されては――」 と、秀吉の命令が、自身を名ざすまでの順番さえ、もどかしそうに緊張していた。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
危局が大なれば大なるほど、労苦が深ければ深いほど、正反対な生きがいを抱くのであろう。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫
ここに、末森城の危局は、ひとまず、利家にとっては、難なきを得たが――大きく観て――佐々内蔵助成政のうごきは、大きな失敗だったことを蔽い得ない。
— 第十一分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
隣国との緊張がかつてないほど高まり、まさに国家存亡の危局に立たされている。
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「この危局を乗り切るには、与野党の垣根を超えた協力が不可欠だ」と首相は演説した。
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バブル崩壊後の経営危局において、彼は私財を投げ打って会社を守り抜いた。
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歴史を振り返れば、英雄と呼ばれる人物は常に時代の危局において現れている。
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