俗物
ぞくぶつ
名詞頻度ランク #38187 · 青空 449 例
標準
worldly-minded person
文例 · 用例
心理的洗練そのものが俗だとはいへまいが、心理的洗練の他に精神的渇望だの信念だのと呼ばれるものがない限り、人は俗物たらざるを得まい。
— 中原中也 『詩と現代』 青空文庫
こんな子供が大人になつたら、乾からびた侏儒のやうな人間になり、無意味に機械いぢりでもする以外に、何の創造的才能もない小俗物になるであらう。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
かつて菊池寛氏は某所に於て、今日の如き科學時代には、詩は衰滅の一路をたどるのみだと言つたが、この「科學時代」といふ言葉を、もし菊池氏の主觀に於て、夢を忘れた小常識人や、世渡り上手の小才智人のみが横行する時代、即ち要するに「小常識的俗物時代」といふ意味に解するならば、正にまちがひなく眞理である。
— 萩原朔太郎 『童話と教育について』 青空文庫
すくなくとも日本の文壇が、過去に意味してゐる如き小説――自然派末派の流れをくむレアリズムの小説――が、到底本質上に於て詩と兩立できない文藝、詩を殺すに非ずば成立できない俗物主義の文藝であるのを考へ、君のために慄然たる杞憂を感じた。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
どうして所謂小説家――あの自然派末派の俗物共――に、君のさうした心持ちが解るものか。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に與ふ』 青空文庫
私の心の中の俗物根性をいましめただけの事なのである。
— 太宰治 『『玩具』あとがき』 青空文庫
丹泉の俗物でないことを知って交っていた唐氏は喜んで引見して、そしてその需に応じた。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
」 私にはその時突然、東京の荻窪あたりのヤキトリ屋台が、胸の焼き焦げるほど懐しく思い出され、なんにも要らない、あんな屋台で一串二銭のヤキトリと一杯十銭のウィスケというものを前にして思うさま、世の俗物どもを大声で罵倒したいと渇望した。
— 太宰治 『やんぬる哉』 青空文庫
作例 · 標準
彼は俗物と呼ばれても気にせず、自分の好きなものに囲まれて暮らした。
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金や名声に執着する俗物は、結局のところ満たされない人生を送る。
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あの店の店主は、俗物だが愛嬌があり、客から慕われている。
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