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割腹

かっぷく
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
1
標準
disembowelment
文例 · 用例
後に発達したる戯曲(巣林子以後の)に到りても、この不自然と過激とは抜くべからざる特性となりて、「菅原伝授手習鑑」に於て、「蝶花形」に於て、其他幾多の戯曲に於て、八九歳の少童が割腹したり、孝死するなどの事、戯曲に特有なるヱンサシアズムにてはあるまじき程の過激に流れたり。
北村透谷 徳川氏時代の平民的理想 青空文庫
若し強て女性を男子らしくし、女性にあるまじき大勇猛を起さしめ、然も一点己れの本心を着けず、売色といふことのみの大技倆を以て、一種の女豪傑を写さんとするは、むかし元禄時代の河原|乞児がべらんめい言葉の景時に※し、後紐位にて忠義の為に割腹するなどの不自然と同一轍に陥る可し。
北村透谷 「伽羅枕」及び「新葉末集」 青空文庫
翌朝になって下僚の者が往ったところで、権兵衛は祭壇の前で割腹していたが、未明に割腹したものと見えて、錦の小袴を染めている血に温みがあった。
田中貢太郎 海神に祈る 青空文庫
『こないなことなら、いッそ、割腹して見せてやる』とか、『鉄砲腹をやってやる』とか、なかなか当るべからざる勢いであったんや。
岩野泡鳴 戦話 青空文庫
われ今より彼の窖に炭俵を詰めて火を放ち、割腹してそが中に飛入り、寺と共に焼け失せて永く邪宗の門跡を絶たむとす。
夢野久作 白くれない 青空文庫
*「陸相官邸にて割腹」という大きな見出しの新聞記事がある。
寺田寅彦 柿の種 青空文庫
陸相が割腹したのかと思うと、陸相の官邸でだれかが割腹したのである。
寺田寅彦 柿の種 青空文庫
だが私は、その時、このまゝむざむざと私達のケテイをあのやうな奴輩の獣慾の犠牲にされてはアポロの門前で割腹をしなければならなかつたから、必死の勇気を揮つて、いきなり足許の蛇籠の目からこぼれ出てゐる拳骨大の石を拾ひあげるや、奴の臀部を目がけて、えいツ!
牧野信一 三田に来て 青空文庫