郷国
きょうこく
名詞
標準
one's native land
文例 · 用例
弓矢を提えて来た弟は、郷国の常陸には見受けない鳥獣を猟ってその珍しさに日の過ぐるのを忘れていたが、それも飽きていうようになった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
」「一ぺん郷国へ帰りましてね、あすこも陰気でいやだから今度はこっちへ来たんです。
— 宮沢賢治 『耕耘部の時計』 青空文庫
西鶴の人間に関する観察帰納演繹の手法を例示するものとしてはまた『織留』中の「諸国の人を見しるは伊勢」に、取付虫の寿林、ふる狸の清春という二人の歌比丘尼が、通りがかりの旅客を一見しただけですぐにその郷国や職業を見抜く、シャーロック・ホールムス的の「穿ち」をも挙げておきたい。
— 寺田寅彦 『西鶴と科学』 青空文庫
ただ何となく軒端に菖蒲を葺いた郷国の古俗を想い浮べて、何かしら東西両洋をつなぐ縁の糸のようなものを想像したのであったが、後にまたウィーンの歳の暮に寺の広場で門松によく似た樅の枝を売る歳の市の光景を見て、同じような空想を逞しゅうしたこともあった。
— 寺田寅彦 『五月の唯物観』 青空文庫
幼い子等には、まだ見たことのない父母の郷国が、お伽噺の中の妖精国のように不思議な幻像に満たされているように思われるらしい。
— 寺田寅彦 『小さな出来事』 青空文庫
」「お郷国はどちらで居らっしゃいますか。
— 宮沢賢治 『床屋』 青空文庫
」「一ペん郷国へ帰りましてね、あすこも陰気でいやだから今度はこっちへ来たんです。
— 宮沢賢治 『耕耘部の時計』 青空文庫
今度のは、私の郷国の名前では、柳雲飛鳥といいます。
— 宮沢賢治 『ビジテリアン大祭』 青空文庫
作例 · 標準
長年海外で暮らしたが、故郷である郷国に錦を飾りたい。
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旅の途中で、ふと郷国のことを思い出し、少し感傷的になった。
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彼女は、異国の地で郷国の歌を口ずさんだ。
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「ああ、やっぱり郷国は落ち着くね!」
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