俗耳
ぞくじ
名詞
標準
vulgar ears
文例 · 用例
而してその黙するや、これをいうを忘れたるに非ず、時あっていうときは、その言も亦適切にして、忌憚するところなきがゆえに、時としては俗耳を驚かすことなきに非ざれども、これはただ聴者不学の罪のみ。
— 福沢諭吉 『経世の学、また講究すべし』 青空文庫
蓋し研究の興味は常に幽微を闡明する所に存するのであるから文學に就ても屡古典文學若しくは古語の近世文學が研究の對象となり、史學に於ても俗耳に遠い國土や時代のみが專門家の研究題目となることが多い。
— 桑木嚴翼 『哲學と哲學史』 青空文庫
が、こんな空想は、空想だけに終るのだつたら、別に事新しいものではなく、ある種の宗教はそれぞれの病気をなにかしら道徳の欠如にもとづくといふ、噴飯に値するコヂつけで俗耳を迷はせてゐる。
— 岸田國士 『老病について』 青空文庫
俗耳の聴く能はざる楽、俗眼の見る能はざる舞、俗情の了解し能はざる詩である。
— 石川三四郎 『土民生活』 青空文庫
持物だったら、「この紫印金のすばらしさはどうです」 と言うようなことを主にして俗耳に入れる。
— 北大路魯山人 『私の作陶体験は先人をかく観る』 青空文庫
古田織部によって織部陶が生まれたという俗耳に入りやすいいい伝えにも、私は簡単に従いかねるといいたいのである。
— 北大路魯山人 『現代茶人批判』 青空文庫
もつと俗耳に入り易い言葉を用ゐれば、僕の人格に根ざしてゐる力強い要求だからだ。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第二』 青空文庫
結果としては、当時俗耳に入り易かった題目をふりかざして、予算をとってきて、それを無目標に適当に分けて使ったような恰好になってしまったと、いえないこともない。
— 中谷宇吉郎 『北海道開発に消えた八百億円』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の軽薄な発言は、彼の俗耳を汚すものだった。
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芸術作品は、必ずしも俗耳を意識する必要はない。
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彼は、俗耳に入りやすい音楽を作り、一世を風靡した。
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