紙本
しほん
名詞
標準
work on paper
文例 · 用例
色紙、短冊、扇面、紙本、立どころに、雨となり、雲となり……いや少し慎もう……竹となり、蘭となる。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
洋燈を片寄せようとして、不図床を見ると紙本半切の水墨山水、高久靄※で無論真筆紛れない。
— 伊藤左千夫 『浜菊』 青空文庫
殊に原本は十五、六行の蠅頭細字で認めた一年一冊およそ百余|張の半紙本である。
— 内田魯庵 『八犬伝談余』 青空文庫
」 京子は、何か考えていたが、「わたしね、この手紙本当はそこの階段のところで拾ったのよ。
— 菊池寛 『第二の接吻』 青空文庫
栖鳳氏は側に拡げた紙本に一|箇百円もしさうな唐茄子を描きかけてゐたが、客が入つて来たのを見ると、絵筆を投げて此方に向き直つた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
そこで開かれるのですが、料亭の入口に、「鈴木社中画会」と大きく書き出され、階上には松年先生はじめ社中の人々の、その月の作品が、それは大抵紙本でしたが、仮巻に貼られて陳列され、階下では席上画が催されました。
— 上村松園 『明治懐顧』 青空文庫
前にも申した通り月次会には大抵紙本でしたが、この大会には絹本で特に力をいれたのでしたが、絹でも今日のように縁をつけたのではなく、矢張仮巻に貼ったものでした。
— 上村松園 『明治懐顧』 青空文庫
紙本の味は、少しでも筆が渋滞すればすぐににじみ勝ちの吸湿性があるのですが、それをにじませないように手早く筆を走らせた軽妙な筆味にあるわけでしょう。
— 上村松園 『絹と紙の話と師弟の間柄の話』 青空文庫
作例 · 標準
博物館に展示されていたその美しい水墨画は、室町時代の貴重な紙本だった。
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絹本に比べて紙本は湿気や虫害に弱いため、保存には細心の注意が必要だ。
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古美術商の主人は「この紙本の質感からして、本物に間違いありません」と断言した。
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