面立ち
おもだち
名詞
標準
features
文例 · 用例
フランス髭を両顎近くまで太く捻っているが、規矩男の面立ちにそっくりだった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
御殿女中上りの老婢に粧装られる二人の厚化粧に似合つて高々と結ひ上げた黒髪の光や、秀でた眉の艶が今日は一点の紅をも施さない面立ちを一層品良く引きしめてゐる。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
あのわたくしを苛めた目黒の別邸の夫人にちょっと面立ちが肖ていることがわたくしに何か皮肉な興味を持たせました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
目前の、愛想のいい面立ち、いかにも優しい魅力にとんだ仕草などを、しみじみと眺めながら、娘たちが騒ぎ立てるのも無理がないと思った。
— 矢田津世子 『※女抄録』 青空文庫
この頃になって清子はやっと正気づいたような気持で亡夫のことをあれこれと思い出すのだけれど、眼にまつわるのはその面立ちよりも不思議にいかつい肩のあたりや墨汁臭い指だった。
— 矢田津世子 『茶粥の記』 青空文庫
分前髪の、面立ちのりりしい、白粉のすこしもない、年齢よりはふけたつくりの、黒く見えるものばかりを着た、しっとりとした、そのくせ強かりとしたところのある、一目に教育のあることの知れる婦人が出て、あいにく逢えないことを詫び、明日の時間のことについて、二言三言丁寧な挨拶がかわされた。
— 長谷川時雨 『一世お鯉』 青空文庫
」 みほ子は、うっかりしていたように眉をあげて相手を見、ききかえそうとしたが、「ああ、本当にね」 やや浅黒い面立ちに、はっきりした表情をとり戻した。
— 宮本百合子 『道づれ』 青空文庫
どこか悪いらしく寝台にねているミュンツァは、三十|恰好の上品な面立ちの男だ。
— 遊魂境 『人外魔境』 青空文庫
作例 · 標準
例句