無辺
むへん
形容動詞名詞
標準
infinite
文例 · 用例
同じ思いが、仲間の顔色に読まれる、飯を炊くのに、未だ時間がある、思い切って天幕から一、二間歩き出した、岩を二ツ三ツ飛び越えて、次第に爪先が上る、無辺無限の単調の線が、どこへ繋がって、どこへ懸っているのか、解らない……やはりあの空線の一つを辿っている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
ただ一種の小動物だけでも、その影響の及ぶところははかり知られぬ無辺の幅員をもっているであろう。
— 寺田寅彦 『蛆の効用』 青空文庫
そしてあの小さな美しい星が我が地球の何百万倍も大きな火の玉で、それが何万となき群になって無辺の宇宙の果から果に測り難い使命を帯びて急いで行くのだと考えると、一種妙な心持になるのである。
— 寺田寅彦 『宇宙の二大星流』 青空文庫
広大無辺の自然にはなお無限の問題が伏在しているのに、われわれの盲目なためにそれを問題として認め得ない結果、それが存在しないかのように枕を高くしているのである。
— 寺田寅彦 『物理学圏外の物理的現象』 青空文庫
しかしレンズとフィルムは物質であってなんらの既成概念もなければ抽象能力もない、一見ばか正直のようであって、しかも広大無辺の正確なる認識能力を所有しているのである。
— 寺田寅彦 『ニュース映画と新聞記事』 青空文庫
そうして、どうするのが善いとか悪いとか、そんな限定的なモラールや批判や解説を付加して説明するにはあまりに広大無辺な意味をもったものである。
— 寺田寅彦 『さるかに合戦と桃太郎』 青空文庫
ただ一種の小動物だけでもその影響の及ぶところは測り知られぬ無辺の幅員をもっているであろう。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
おもしろい、不可思議な、無量無辺の塵だ。
— 夢野久作 『塵』 青空文庫
作例 · 標準
砂漠の真ん中に立つと、自分を取り巻く世界が無辺の広がりを持っていることを実感する。
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宇宙の無辺な広さを思うとき、人間の存在がいかに小さなものかを感じずにはいられない。
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仏の慈悲は無辺であり、迷える衆生をあまねく救い上げると説かれている。
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