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乾き

かわき
名詞頻度ランク #23479 · 青空 135
1
標準
drying
文例 · 用例
昨日迄大変暑かつたのにも今日はボンヤリした日が射してゐて、時々夕立でも降らせさうな雲の塊が乾き切つた庭の土を薄暗くしたり、そして稀々しくも地面を匍ふやうな微風が所々に生えた雑草などを揺るので、私の心は思ひ出を巡るに似合はしい気分になつて、その蛇の思ひ出はだんだん拡がつていつた。
中原中也 その頃の生活 青空文庫
斜めに来る光がこの饅頭笠をかぶった車夫の影法師を乾き切った地面の白い上へうつして、それが左右へゆれながら飛んで行くのが訳もなく子供心に面白かったと見える。
寺田寅彦 青空文庫
ぢいつと茫然黄昏の中に立つて、なんだか父親の映像が気になりだすと一歩二歩歩みだすばかりです深夜の思ひこれは泡立つカルシウムの乾きゆく急速な――頑ぜない女の児の泣声だ、鞄屋の女房の夕の鼻汁だ。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
城の塀乾きたり風の吹く草|靡く丘を越え、野を渉り憩ひなき白き天使のみえ来ずやあはれわれ死なんと欲す、あはれわれ生きむと欲すあはれわれ、亡びたる過去のすべてに涙湧く。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
これらの山々から瞰下されて、乾き切っている桔梗ヶ原一帯は、黒水晶の葡萄がみのる野というよりも、橇でも挽かせて、砂と埃と灰の上を、駈けずって見たくなった。
小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ 青空文庫
私の登った北米のフッド火山は、大なる氷河が幾筋となく山頂から流れているにもかかわらず、麓の高原は乾き切って、砂埃とゴロタ石の間に栽培した柑橘類の樹木が、疎らに立っているばかり。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
本街道から製材所の横を切れると、もう既に裾野であるが、富士のそれとは違って、乾き切った砂漠で、セージと通称する白ッ茶けた草や、マンザニタと呼ばれるところの、灌木などが茂って、馬蹄の砂が濛々と舞いあがるのには、馬上|面を伏せて、眼をねぶるばかりであった。
小島烏水 火と氷のシャスタ山 青空文庫
お仲間がだいぶありますね」 やがて「これから大井川あたりまでご一緒に連れ立って、奥さんを案内してあげたいんだが何しろ忘れて来た用事というのが壁の仕事でね、乾き工合もあるので、これから帰りましょう。
岡本かの子 東海道五十三次 青空文庫
作例 · 標準
冬の朝は空気の乾きがひどく、喉を痛めやすいので加湿器が手放せない。
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洗濯物の乾き具合を確かめるために、ベランダに出てシャツの袖を触ってみた。
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長引く日照りで土の乾きが進み、畑の作物がしおれ始めている。
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漆の乾きを待つ間、職人は次の工程の段取りを静かに頭の中で組み立てた。
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