語り物
かたりもの
名詞
標準
a narrative
文例 · 用例
なお、文楽で科白が地の文に融け合う美しさに陶然としていたので会話をなるべく地の文の中に入れて、全体のスタイルを語り物の形式に近づけた。
— 織田作之助 『わが文学修業』 青空文庫
」 浄瑠璃の行われる西の人だったから、主人は偶然に用いた語り物の言葉を用いたのだが、同じく西の人で、これを知っていたところの真率で善良で忠誠な細君はカッとなって瞋った。
— 幸田露伴 『鵞鳥』 青空文庫
「聴雨」でもこの小説でも、作風は語り物の形式を離れて、分析的になっていることはお気づきのことと思いますが、もともと僕はそういう作風であったので、今のスタイルをつくるためにせいぜい「私」を出しているわけです。
— 織田作之助 『吉岡芳兼様へ』 青空文庫
大阪弁というものは語り物的に饒舌にそのねちねちした特色も発揮するが、やはり瞬間瞬間の感覚的な表現を、その人物の動きと共にとらえた方が、大阪弁らしい感覚が出るのではなかろうか。
— 織田作之助 『大阪の可能性』 青空文庫
語り物によれば、貧乏で名高い曾我の若殿に愛を捧げた美人も、「貧の病は苦にならず、ほかの病の無かれかし」と喝破している。
— 幸田露伴 『貧富幸不幸』 青空文庫
娘義太夫全盛の証拠には、その当時の諸新聞は、二、三の大新聞を除いて大抵は「今晩の語り物」という一欄を設けて、各寄席毎晩の浄瑠璃外題と太夫の名を掲載していたのであった。
— 岡本綺堂 『寄席と芝居と』 青空文庫
高座に渇仰の的が姿を現わすと、神妙に静まりかえって、邪魔にならぬほどのよい機を見て、語り物の乗りにあわせて、下足札で拍子をとり、ドウスル、ドウスルと連発する。
— 長谷川時雨 『竹本綾之助』 青空文庫
――さうして見ると、「桜鍔恨鮫鞘」の鰻谷も、「紙子仕立両面鑑」の大文字屋も、語り物としては名高いものだつたが、舞台には、彼の発意で移されたものだつた。
— 折口信夫 『戞々たり 車上の優人』 青空文庫
作例 · 標準
この小説は、登場人物の独白を多用した、一人称視点の語り物として構成されている。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
落語は、滑稽話から人情話まで、多様なテーマを扱う日本の代表的な語り物である。
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「この映画は、映像と音楽だけで物語を紡ぐ、新しい形の語り物と言えるだろう。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite