矢石
しせき
名詞
標準
arrows and stones
文例 · 用例
されども人智は限有り、天意は測り難し、豈図らんや、太祖が熟慮遠謀して施為せるところの者は、即ち是れ孝陵の土|未だ乾かずして、北平の塵既に起り、矢石京城に雨注して、皇帝|遐陬に雲遊するの因とならんとは。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
矢石未だ交るに至らざるも、刀鎗既に互に鳴る。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
城兵は、四郎を天帝の化身のように考え、矢石当らず剣戟も傷くる能わずと思っていたのに、四郎が傷いたので、彼等の幻影が破れ、意気|頓に沮喪したと云われる。
— 菊池寛 『島原の乱』 青空文庫
プリニウスやルカヌスが書いたヤクルスてふ蛇は、樹上より飛び下りる事矢石より疾く、人を傷つけてたちまち死せしむというは、上述わが邦の野槌の俗伝にやや似て居る。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
大坂陣で矢石の間を往来せられまして以来は、また一段と御上達遊ばされましたな。
— 菊池寛 『忠直卿行状記』 青空文庫
われ縱令逍遙子が言に從ひて、攻めずして防がむとすといへども、防禦のために放つ矢石の敵を傷ること、攻戰のために放てるものに殊ならざるべし。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
逍遙子既に復た出でゝ戰ふこゝろなしといふを、われ若し猶矢石を放ちてこれを傷ることあらば、たとひ我擧は我より出でたるにあらずといへども、たとひ我擧はかれの矢ぶみもて促し挑みたるところなりといへども、わが最終の言葉にはおそらくは影護きところあることを免れずして、我謀は到底|太だ拙しとせらるゝに至らむ。
— 森鴎外 『柵草紙の山房論文』 青空文庫
幕府方にはすでに砲刃矢石の間に相見る心が初めからない。
— 第一部下 『夜明け前』 青空文庫
標準
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