情宜
じょうぎ
名詞
標準
friendly feelings
文例 · 用例
男の先生と女の生徒との間には、同性間に見られない特殊な雰囲気の生ずることは誰でも知っていることで、その最も美しい例を私共は、聖フランシスと聖クララとの情宜、良寛の女弟子との交り等に示されています。
— ――福知山高女の事件について―― 『惨めな無我夢中』 青空文庫
ちょッとした取るにも足らぬようなことに報いるために、現実的なオトクイをしくじるところまで深入りして、敢て私をかくまった現代ばなれの無計算な情宜には感謝をつくす言葉もない。
— ――競輪不正事件―― 『光を覆うものなし』 青空文庫
僕は友人としての情誼に於ても、彼の未知數の前途を考へ、希望と好奇心に鼓動して居る。
— 萩原朔太郎 『室生犀星に就いて』 青空文庫
それであの親切な情誼の厚い田舎の人たちは切っても切れぬ祖先の魂と影とを弊履のごとく捨ててしまった。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
まして真の侠客肌の親分子分の情誼などは実に篤いもので、又意気相許した親分の為とあらば如何なる事にも身を投ずることを辞せぬ。
— 幸田露伴 『侠客の種類』 青空文庫
信は命を受けて憂懼為すところを知らず、情誼を思えば燕王に負くに忍びず、勅命を重んずれば私恩を論ずる能わず、進退両難にして、行止ともに艱く、左思右慮、心|終に決する能わねば、苦悶の色は面にもあらわれたり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
まじめな男の心というものは、匂宮などの風流男とは違っていて、気長に考えて、いずれはその人をこそ一生の妻とする女性であるが、あちらに愛情の生まれるまでは力ずくがましい結婚はしたくないと思い、故人の宮への情誼を重く考える点で女王の心が動いてくるようにと願っているのであった。
— 椎が本 『源氏物語』 青空文庫
われは、けふさる戲言いふことかはと戒めつゝも、心の中にその笑顏の涙を掩ふ假面なるをおもひて、竊に友の情誼に感じぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
作例 · 標準
長年ライバルとして切磋琢磨してきた二人には、言葉には出さずとも通じ合う深い情宜があった。
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同郷のよしみということもあり、彼は困っている私に対して格別の情宜をもって接してくれた。
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どんなに仕事が忙しくても、部下との情宜を大切にする彼の周りには、いつも自然と人が集まってくる。
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