老妻
ろうさい
名詞
標準
old woman
文例 · 用例
最後に、勲功によって授爵される場面で、尊貴の膝下にひざまずいて引き下がって来てから、老妻に、「どうも少しひざまずき方が間違ったようだよ」と耳語しながら、二人でふいと笑いだすところがある。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫
いまは、川越一太郎というとしとったお巡りさんが、老妻のキンさんと共に別荘に住んで留守番をしているのだが、僕の家のひとも、あまりやって来ないし、チョッピリ女史がお弟子やら友達やらを連れて時たまやって来ては利用しているだけで、ほとんど廃屋に近くなっているのだ。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
」その宿の老妻に、かず枝は甘えて、また、愛されてもいたようであった。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
老妻が歯痛をわずらい、見かねて嘉七が、アスピリンを与えたところ、ききすぎて、てもなくとろとろ眠りこんでしまって、ふだんから老妻を可愛がっている主人は、心配そうにうろうろして、かず枝は大笑いであった。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
いちど、嘉七がひとり、頭をたれて宿ちかくの草むらをふらふら歩きまわって、ふと宿の玄関のほうを見たら、うす暗い玄関の階段の下の板の間に、老妻が小さくぺたんと坐ったまま、ぼんやり嘉七の姿を眺めていて、それは嘉七の貴い秘密のひとつになった。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
老妻といっても、四十四、五の福々しい顔の上品におっとりしたひとであった。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
そっと老妻が二階へあがって来て、ゆっくり部屋の雨戸を繰りあけながら、「よく来たねえ。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
空もからりと晴れていたし、私たちはぶらぶら歩いて途中のけしきを見ながら山を下りるから、と自動車をことわり、一丁ほど歩いて、ふと振りむくと、宿の老妻が、ずっとうしろを走って追いかけて来ていた。
— 太宰治 『姥捨』 青空文庫
作例 · 標準
「これは、うちの老妻が漬けた自慢の梅干しです」と彼は客に勧めた。
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道端で荷物を抱えて困っている老妻を見かけ、青年は「お持ちしましょうか」と声をかけた。
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画家は、長年連れ添った老妻をモデルに、愛情あふれる肖像画を数多く残した。
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