神色
しんしょく
名詞
標準
mind and composure
文例 · 用例
片手で、尚ほつよく、しかと婦人の手を取つたまゝ、その上、腰で椅子を摺寄せて、正面をしやんと切つて、曰く此時、神色自若たりき、としてあるのは、英雄が事變に處して、然るよりも、尚更ら驚歎に價値する。
— 泉鏡太郎 『みつ柏』 青空文庫
渠は神色自若とした。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
倒崖の仆れかゝらんとする時、猛虎の躍り噬まんとする時、巨※の来り呑まんとする時、泰然として神色自若たるを得るは、即ちこの境にあるの人なり。
— 北村透谷 『各人心宮内の秘宮』 青空文庫
……御注進御注進、一大事一大事……ナ、何事じゃ……と慌てふためく動的はした役者よりも、舞台の真中に神色自若としている千両役者の方が、はるかに深い感動を見物に与えるようなものであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
信玄は、その後も神色自若、孫子の旗と法性の旗をかざして牀几を動かず何事もなかりしが如く軍配をふって指揮したと云うが、あまりそうでもなかっただろう(後団扇を検したところ八個所の痕があったというからよほど何回かうちおろしているわけである)。
— 菊池寛 『川中島合戦』 青空文庫
姫は神色常の如く、父君と老侯とに接吻して、あすの別の事を語り給ふ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
いっそ、特にあの坂で、とでもいうことなら、いかにお夏さんが神色自若としていたから、といって、こちらが呑気だからといって、墓といい、森といい、暗さといい、たといそこまでは上の空でも、坂の下り口じゃちょいとでも気がさして、他の路を行きましょうぐらいはいえるだろうのに。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
しかし主水之介は、森々沈着、神色また自若、しいんと声を含んで氷のごとく冷たく平伏したままでした。
— 千代田城へ乗り込んだ退屈男 『旗本退屈男 第十一話』 青空文庫
作例 · 標準
どんな窮地にあっても、彼は常に神色自若としていた。
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その知らせを聞いたとき、彼は一瞬神色を失ったがすぐに冷静を取り戻した。
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面接官は私の話を聞きながら、じっと神色を探っていた。
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