泰斗
たいと
名詞
標準
great authority
文例 · 用例
彼等の泰斗と目せらるるクロポトキンの如きも、判官は單に無政府主義者かと御問ひになつたのみで、矢張亂暴者と思召して御出かも知れませんが、彼は露國の伯爵で、今年六十九歳の老人、初め軍人となり、後ち科學を研究し、世界第一流の地質學者で、是まで多くの有益な發見をなし、其他哲學、文學の諸學通ぜざるなしです。
— ‘V NAROD’ SERIES’ 『A LETTER FROM PRISON』 青空文庫
小説家の父、トマスは、廻転灯、総光反射鏡の完成者として、当時、灯台光学の泰斗であった。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
そこに徳川時代の小説家の泰斗なる瀧澤馬琴の墓あり。
— 大町桂月 『小石川臺』 青空文庫
その日の二時過ぐる頃、美奈子の打った急電に依って、予て美奈子の傷を治療したことのある外科の泰斗近藤博士が、馳け付けた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
彼は、皮膚病学の泰斗がそれについてどういう言説をなしているかを知って、自分の激しく動揺する良心を落ち着けたいと思った。
— 菊池寛 『船医の立場』 青空文庫
――露店の弁士の言葉に依ると、今ドイツに留学してゐる物理学の泰斗内田博士の発明になる――と云つてゐたが彼は幼少からの木工職で、大酒の博士だ。
— 牧野信一 『日本橋』 青空文庫
その日の二時過ぐる頃、美奈子の打つた急電に依つて、予て美奈子の傷を治療したことのある外科の泰斗近藤博士が、馳け付けた。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
条件反射とは、ロシアのパウロフという生理学の泰斗が工夫したものでありまして、例の如く鯉坂君は、パウロフの報告だけでは満足せず、パウロフはロシアの犬を用いて行ったから自分は日本の犬を用いて行って見ようと、その実験をやりかけたのであります。
— 小酒井不木 『新案探偵法』 青空文庫