酔客
すいきゃく異読 すいかく
名詞
標準
drunken person
文例 · 用例
隣室の酔客が総立ちになって、寝るんだ、座敷は、なんて喚いて、留める芸者と折重なって、こっちの襖へばたばたと当る。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
博士ほどのお方が、えへへへと、それは下品な笑い声を発して、ぐっと頸を伸ばしてあたりの酔客を見廻しましたが、酔客たちは、格別相手になっては呉れませぬ。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
それでも博士は、意に介しなさることなく、酔客ひとりひとりに、はは、おのぞみどおり、へへへへ、すみません、ほほほ、なぞと、それは複雑な笑い声を、若々しく笑いわけ、撒きちらして皆に挨拶いたし、いまは全く自信を恢復なされて、悠々とそのビヤホールをお出ましになりました。
— 太宰治 『愛と美について』 青空文庫
」 笠井氏は既に泥酔に近く、あたりかまわず大声を張りあげて喚き散らすので、他の酔客たちも興が覚めた顔つきで、頬杖なんかつきながら、ぼんやり笠井氏の蛮声に耳を傾けていました。
— 太宰治 『女類』 青空文庫
婚礼の祝宴の夜、アグリパイナは、その新郎の荒飲の果の思いつきに依り、新郎|手飼の数匹の老猿をけしかけられ、饗筵につらなれる好色の酔客たちを狂喜させた。
— 太宰治 『古典風』 青空文庫
」 膝掛を引抱いて、せめてそれにでも暖りたそうな車夫は、値が極ってこれから乗ろうとする酔客が、ちょっと一服で、提灯の灯で吸うのを待つ間、氷のごとく堅くなって、催促がましく脚と脚を、霜柱に摺合せた。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
九季面壁非遇然苦行即意志玄旨信道無天然達磨天下文人飯袋子 酔客が腕をふるつたといふこんな七言絶句が壁に誌されてある空々庵といふ彫刻家のアトリヱである。
— 牧野信一 『ブロンズまで』 青空文庫
三人ばかりの酔客がゐて、自分が現れると、不図騒ぎを消して互ひに眼と眼を見合せた。
— 牧野信一 『二日間のこと』 青空文庫
作例 · 標準
バーの片隅で、酔客(すいきゃく)が一人、静かにグラスを傾けていた。
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「もう結構です」酔客(すいきゃく)は、店員にそう告げて店を出て行った。
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賑やかな居酒屋では、多くの酔客(すいきゃく)が楽しそうに談笑していた。
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