達弁
たつべん
名詞
標準
eloquence
文例 · 用例
山崎楽堂氏は現代能評界に於ける一方の大御所で、単純率直、達弁の士である。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
勿論、演壇または青天井の下で山犬のように吠立って憲政擁護を叫ぶ熱弁、若くは建板に水を流すようにあるいは油紙に火を点けたようにペラペラ喋べり立てる達弁ではなかったが、丁度甲州流の戦法のように隙間なく槍の穂尖を揃えてジリジリと平押しに押寄せるというような論鋒は頗る目鮮ましかった。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
寺田氏はなかなかの達弁家、交際の範囲も広いらしく、話題にとみ、縦横に興味をひきつけられる。
— 一九二二年(大正十一年) 『日記』 青空文庫
達弁とでも云うべきか。
— 一九二三年(大正十二年) 『日記』 青空文庫
蝙蝠小僧の方は黙阿彌の「島千どり」の福島屋のくだりをそっくりそのまま自分のことにして喋っている甘いものだったが、にせの官員小僧の方は大の達弁でストーリーもまたごくおもしろかった。
— 正岡容 『艶色落語講談鑑賞』 青空文庫
その達弁なのはまた驚くばかりである。
— 夏目漱石 『満韓ところどころ』 青空文庫
この幼稚園の先生がなかなかの達弁で、後に落語家になったんですが、落語は上手とはいえなかった。
— 野村胡堂 『平次放談』 青空文庫
お竈の下を焚きつけておいて、門口の雪を掃きましたが、――いえ、雪はほんの一寸ばかり、掃かなくたってよいくらいでしたが、御近所の手前もあり、旦那がやかましいから箒目を入れておいたんです」 思いのほか達弁にこう語り進みます。
— 雪の足跡 『銭形平次捕物控』 青空文庫
作例 · 標準
彼は非常に達弁で、どんなに不利な状況でも相手を説得してしまう。
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結婚式のスピーチで、彼の達弁な語り口に会場全体が聞き惚れていた。
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営業マンには知識も必要だが、それ以上に客の心を掴む達弁さが求められる。
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