史眼
しがん
名詞
標準
historical view
文例 · 用例
荒川君の史論は、何等事相発展の裡面に哲理的批判を下す文明的史眼の萌芽なきを以て、主観的なる吾等には興味少なく候へ共、其考証精密なる学者風の態度は、客気にはやる等輩中の一異色に候。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
歴史家として鋭い史眼を持って居た親房程の人物でも、公家本位の偏見から脱する事が出来なかったのである。
— 菊池寛 『四条畷の戦』 青空文庫
併し藤房をして中興政治の禍根を指摘させて居る所など、『太平記』著者の史眼は烱々として、其の論旨は肯綮に当って居ると思う。
— 菊池寛 『四条畷の戦』 青空文庫
久米、菅諸氏の手に成れりと見ゆる國史眼の若き、吉田氏の日本地名辭書の若き、常用の典據とせらるべき性質の書にすら、已に此説を載せ、久米氏の如きは邪馬臺の考證時代は既に通過したりといふに至れり。
— 内藤湖南 『卑彌呼考』 青空文庫
國史眼は設馬の譌りとして、即ち薩摩なりとし、吉田氏は之を取りて、更に和名鈔の高城郡托摩郷をも擧げ、菅氏は本居氏に從へり。
— 内藤湖南 『卑彌呼考』 青空文庫
ダラディエとレイノーの対立は、その根底にどんな深刻な現代フランス社会の矛盾をもっていたか、つまりはその矛盾がフランスの支配者たちを自繩自縛におとし入れ一般の人民はその結果に耐えなければならない運命におかれたのだということに、モーロアの史眼は及んでいない。
— 宮本百合子 『今日の生活と文化の問題』 青空文庫
益々強靭である故に美しく、複雑な事象の波瀾におどろかない史眼、その洞察力の故に一層感動深いリアリズムを求めてゆくしかないのではなかろうか。
— 宮本百合子 『作家と時代意識』 青空文庫
「若し徂徠にして白石の如く史を究めたらんには、其の史眼は必ず白石の上に出づべし。
— 芥川龍之介 『大久保湖州』 青空文庫
作例 · 標準
あの歴史家は、鋭い史眼で過去の出来事を分析している。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
指導者は、将来を見通す史眼と、現状を把握する洞察力が必要だ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の著作は、単なる事実の羅列ではなく、深い史眼に基づいている。
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