過振り
かぶり
名詞頻度ランク #15056 · 青空 0 例
標準
overdraft
文例 · 用例
北の屋蔭の苔むしたる井筒に、新調の洋服涼しげなる若人二人、巴里形の麥藁帽子見よげにかぶりて、細き櫻のステツキを手すさびに振り上げ、花もまだきなる紫陽花の葉を叩きつ、あやめを隔ててこなた、うちまもり給へるなりけり。
— 萩原朔太郎 『花あやめ』 青空文庫
海水浴がえりの女の群の一様に大なる藁帽子かぶりたるなど目に立つ。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
刈り株ばかりの冬田の中を紅もめんやうこんもめんで頬かぶりをした若い衆が酒の勢いで縦横に駆け回るのはなかなか威勢がいい、近辺のスパルタ人種の子供らはめいめいに小さな凧を揚げてそれを大凧の尾にからみつかせ、その断片を掠奪しようと争うのである。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
しかし、お爺さんは、笑つてかぶりを振る。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
とかく識つたかぶりは、このやうな馬鹿らしい結果に終る。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
僕が美味しい美味しいと、そのお魚フライを食べてゐると、やがてツカツカと、白い大きい※ーレをかぶり、青い洋服に薄い焦茶のストッキングをはいた、大きなアメリカの小母さんが這入つて来ました。
— 中原中也 『夜汽車の食堂』 青空文庫
服装はスイスから取り寄せた品で、羽をはさんだ帽をかぶり、ピッケルを手にして考えているようなポーズをしたものであった。
— ――田山花袋氏―― 『紀行文家の群れ』 青空文庫
大晦日の夜の十二時過ぎ、障子のあんまりひどく破れているのに気がついて、外套の頭巾をひっかぶり、皿一枚をさげて森川町へ五厘の糊を買いに行ったりした。
— 寺田寅彦 『どんぐり』 青空文庫
作例 · 標準
当座預金の残高が支払手形の決済額に満たず、一時的に過振りの状態となったため、速やかに不足分を補填した。
売掛金の回収が予定より遅延したことで、給与支払いのタイミングで過振りが生じ、当座貸越契約の枠を利用することになった。
「昨日、銀行から過振りの通知が届いて冷や汗をかいたが、単に入金日の確認漏れだと分かって胸を撫で下ろしたよ。」
経理担当者は、決算期における資金流出入を厳格に管理し、意図しない過振りとそれに伴う金利負担の発生を防いでいる。