七夕
たなばた異読 しちせき
名詞多音語頻度ランク #7972 · 青空 293 例
標準
Star Festival (held in July or August)
文例 · 用例
その次に七夕棚かなんかを出したら今度は見事に落選した。
— 寺田寅彦 『明治三十二年頃』 青空文庫
今から一万二、三千年の子孫の世には北極はとんでもない天の河のはずれを向いて、七夕の星が春見えるような事になる。
— 寺田寅彦 『歳時記新註』 青空文庫
万燈を持った子供の列の次に七夕竹のようなものを押し立てた女児の群がつづいて、その後からまた肩衣を着た大人が続くという行列もあった。
— 寺田寅彦 『高原』 青空文庫
落着いて見ると……「あゝ、この野中に、優にやさしい七夕が……。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
七夕祭りの祭壇に麻や口紅の小皿といっしょにこのおはぐろ筆を添えて織女にささげたという記憶もある。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
たとえば『そらまめの花』の巻には「七夕」の七の字があるだけで本来の「数字」は一つもないのに、『八九間』の巻には「小鳥一さけ」にすぐ続いて「十里あまり」が来る。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
」 と猶予いながら、笹ッ葉の竹棹を、素直に支いた下に、鬢のほつれに手を当てて、おくれを掻いた若い妓の姿は、願の糸を掛けた状に、七夕らしく美しい。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
……その小袖を年一度、七夕様だわね、鼓の調を渡して、小袖の土用干をなさる時ばかり、花ももみじも一時に、城も御殿も羨しくないとお思いなすった、その記念まで……箪笥はもうない、古葛籠の底から、……お墓の黒髪に枕させた、まあね……御経でも取出すように、頂いて、古着屋の手に渡りましたッて、お可哀相に。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫