終曲
しゅうきょく
名詞
標準
finale
文例 · 用例
それでせっかくこんなに子供のように笑ったあとで、それから後のプログラムの名優達の名演技を見て緊張し感嘆し疲労するのは、少なくも今日の弛緩の半日の終曲には適しないと思ったので、すぐに劇場を出て通りかかった車に乗った。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
それは画家精進のたんなる序曲であるが終曲ではないからだ『南京奏准の妓館』や、『蘇洲風景』などはある意味の悪趣味に違ひないし『金瓶梅※画』あたりも骨休みである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
更にそれから後、「哲学の害」を書いたゴーリキイ自身を、そして、その晩年に於て、新しい人類的見地に立つリアリズムの理解によって六十八年の全蘊蓄の価値を傾けて民衆の歓びとなったマクシム・ゴーリキイの終曲の美しさに思い到らせるのである。
— 宮本百合子 『マクシム・ゴーリキイの発展の特質』 青空文庫
そして、政府が表明した勝利の終曲と、その勝利によってもたらされたと教えこまれた日本の世界一等国への参加をよろこんだだけであった。
— 宮本百合子 『平和への荷役』 青空文庫
と云うのは、楽曲の最後の部分になると、二つの提琴が弱音器を附けたのに気がついたことであって、それがために、低音の絃のみが高く圧したように響き、その感じが、天国の栄光に終る荘厳な終曲と云うよりも、むしろ地獄から響いてくる、恐怖と嘆きの呻きとでも云いたいような、実に異様な感を与えたことである。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
「実は、終曲近くで、二つの提琴が弱音器を付けたのですよ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
この状態を竹藪の家へ寄らすためには、これまでの出来事が最も高潮した一夜――(それは駄夫が系図屋を訪れて帰宅した夜であつたが――)その一夜の終曲に似た騒がしさを必要とした。
— 坂口安吾 『竹藪の家』 青空文庫
これまでリフレインとしてあった帆の赤さが、ここで、みごとな終曲の尾を引いて、一つの典型的な色彩作曲のみごとな創造を試みているといえるのである。
— 中井正一 『色彩映画のシナリオ』 青空文庫
作例 · 標準
ベートーヴェンの第九交響曲、その華やかな終曲が鳴り響くと、会場の興奮は最高潮に達した。
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オペラの終曲では、主要な登場人物が全員ステージに登壇し、圧巻の合唱で壮大な物語を締めくくった。
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静かなバイオリンの独奏で始まったこの曲は、激しく力強い終曲を奏でながら潔く幕を下ろす。
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