土蔵
どぞう
名詞
標準
storehouse with thick (earthen) walls
文例 · 用例
柚の花やゆかしき母屋の乾隅 土蔵などのある、暗くひっそりとした旧家であろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
ついでに表現の構成を分析すれば、「柚の花」が静かな侘しい感覚を表象し、「母屋」が大きな旧家――別棟や土蔵の付いてる――を聯想させ、「乾隅」が暗く幽邃な位置を表象し、そして「ゆかしき」という言葉が、詩の全体にかけて流動するところの、情緒の流れとなってるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
土蔵もみんな焼け、所々煉瓦塀の残骸が交じっている。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫
「ゆんべもおとといの晩も自分の家へ帰って来ませんとさ」 新日本音楽の先生の帰ったあと、稽古場にしている土蔵の中の畳敷の小ぢんまりした部屋になおひとり残って、復習直しをしていた老妓は、三味線をすぐ下に置くと、内心|口惜しさが漲りかけるのを気にも見せず、けろりとした顔を養女に向けた。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
南国の盛夏の真昼間の土蔵の二階の窓をしめ切って、満身の汗を浴びながら石油ランプに顔を近寄せて、一生懸命に朦朧たる映像を鮮明にかつ大きくすることに苦心した当時の心持ちはきのうのことのように記憶に新たである。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
角から四、五軒さきの質屋の土蔵のまえには、一挺の駕籠が下ろされて、そこには二人の駕籠舁と先刻の武士らしい男が立っていた。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
3=生島屋の附近 川端で土蔵の白壁が見えて居て柳の木が一本ある。
— 山中貞雄 『右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法』 青空文庫
家の中の方が学校よりも都て厳格で、山本町に居る間は土蔵位はあったでしたが下女などは置いて無かったのに、家中揃いも揃って奇麗好きであったから晩方になると我日課の外に拭掃除を毎日々々させられました。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
作例 · 標準
古い商家には、立派な土蔵が残されていることが多い。
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土蔵は火災に強く、大切なものを保管するのに適している。
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祖父母の家には、昔の道具がたくさん入った土蔵があった。
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