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古墨

こぼく
名詞
1
標準
old ink stick
文例 · 用例
程君房とか方干魯とかいふ桂子の耳には縁遠い支那の古墨の作銘の名を、桂子は先頃から屡々小布施の口から聴いたものだが、それを自居の雅名にして、標札にまで書いて出さねばならない気持にまでなつたのか――小布施の時流憧憬は病の進むに従つて、一々、即物化さねば心が安まらない風に見え出した。
岡本かの子 花は勁し 青空文庫
密閉されたガラスの棚には、大きな数十の古硯や古墨その他、古い文房具の犇めくように並んでいる中に混り、八大山人の対幅と、オートイユの競馬の版画が懸けてあって、扁額には「眉子山房」と鳴鶴風の意外に生真面目な字が読まれた。
横光利一 旅愁 青空文庫
僕はまづ仏画から、陶器、仏像、古墨蹟と順々に悪作を発見して行つた。
芥川龍之介 僻見 青空文庫
古墨のごく硬いものは、水中に放置してもほとんど変らず、墨を磨り終ったところでその磨り口の縁で紙が切れるくらいといわれているそうである。
中谷宇吉郎 露伴先生と科学 青空文庫
上流のひとと交わるには、また文化人のあいだに出る話題から埒外におかれないためには、古墨蹟や名画を解し、陶磁を品評し、料理の味覚にあかるく、衣裳にぬけ目なく、能、音曲の嗜みはもとより、和歌をよめば和歌もひとかど、俳諧をかたれば俳諧もわかり、すべてに程よく通じていなければならなかった。
吉川英治 梅里先生行状記 青空文庫
作例 · 標準
彼は、長年大切にしている古墨を使って書道を始めた。
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「この古墨、すごくいい香りがするね。さすが老舗の逸品だ。」
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古墨は、年月を経るごとに独特の色艶を増していく。
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ウィキペディア

古墨(こぼく)とは、文房四宝における墨の中で、製造されてから長い年月を経ているものをいい、品質の良い墨とされている。通常、唐墨は清時代までに、和墨は江戸時代までにつくられたものを古墨と称す。ただし、今ではほとんど入手不可能であり、100年以上前の墨は古渡りものにたよる以外ない。

出典: 古墨 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0